第3章:再会、繋がる絆
第75話「お礼」
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=優輝side=
「っ....?」
...今、何か感じたような...。
「....椿?」
式姫として契約しているからか、椿の念らしきものが感じ取れた。
「...もたもたしてられない...か。」
早く、奏を見つけないと...。
〈っ、見つけました!〉
「どっちだ!?」
〈二時の方向...そこを真っすぐです!〉
リヒトの声を聞き、その方角へ一気に跳ぶ。
飛行魔法と霊力の足場を利用し、加速に加速を重ねる。
「.....見えた....!」
見えてきたのは、球体に包まれた天動説の地球のような場所。
...と言っても、それは夢で再現されている範囲までなので、そこまで大きくはない。
...大きくは、ないんだが...。
「....広い....!」
それでも、人一人の記憶から夢を作り出しているのか、途轍もなく広かった。
「(....焦るな。僕と同時に取り込まれた奏がまだここにいるという事は、彼女は夢に囚われている....もしくは、まだ夢の世界で意識が目覚めていないかもしれない。)」
その状況で、無理矢理僕がこの世界を壊したら、どうなるか分かったものではない。
「...まずは降り立つか。」
夢の世界は結界の壁のようなものがあったが、転移魔法ですり抜けられた。
そのまま、夢の世界の中に降り立ち、辺りを見回す。
「....?(この光景...どこかで....。)」
辺りを見回して、僕はどこか既視感を覚える。
明らかに海鳴市ではない。遠くの方を見ても、海は見当たらない。
...いや、まだ夢の世界の端っこの方なのだから、当然かもしれないが。
「リヒト、シャル。この光景に見覚えはあるか?」
〈...いえ、ありません。〉
〈該当データなし...私もです。〉
記憶としてではなく、記録として僕が見聞きしたものを知っているリヒトとシャルでさえ、見覚えがないという。
だけど、確かに僕は見覚えがあった。
「...とにかく、移動してみるか。」
この場所に留まっていても、なにかわかる訳でもない。
そういう訳なので、早速僕は移動する事にした。
「あはは、ほら、こっちだよー!」
「このー...待てー!」
....歩いて移動している途中、子供たちが遊んでいるのが目に入る。
さすがに、その子供たちにまでは既視感はない。
「.......。」
違和感が付きまとう。...何だろうか...思い出せそうな...。
「っ....!」
そこで、あ
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