暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
カブト 〜掴む未来、天の道〜
[1/8]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
蒔風たちはまだ屋上にいる。
天道と加賀美はフェンスに寄り掛かって街を見渡していた。


「なあ、天道」

「なんだ?加賀美」

「本当に人間とネイティブは共存できんのかな」

「なんだ、そんなことを悩んでいたのか?まったく、何度言えばわかるんだ。俺を信じれば、間違いはないさ」

「お前が言うとそうなりそうで怖いよ」

「それに蒔風も言っていただろう。「人類は軟弱ではない」とな」

「そうだな・・・」

「おい二人とも!」

「ん?」
「なんだ?」

そこで蒔風が声をかける。
二人が振り返ると蒔風がキラキラした瞳で笑いながらこっちにきた。


「見ろ!超巨大ねりケシだ!!」

「「アホか!!!」」

「本望だッ!」


蒔風が手に持つのは巨大なねりケシだ。
バスケットボールくらいある。
蒔風がさっき座っていた所には消しゴムの空箱とケースが転がっていた。


「ほら見て、うにょーん」

「あーはいはい。で?「奴」ってのはいつ来るんだよ」

加賀美が呆れながら蒔風に聞くと、蒔風はねりケシをグニグニしながら答えた。
よくその大きさをグニグニできるな。


「三島に力を与えたのは「奴」だからな。おそらくこれくらいのタイミングで俺達がここに着くぐらいの計算なんだろうから、そろそろ来るんじゃね?」


だから三人はここにまだ残っているのだ。
下手に街に戻って襲撃されたら面倒だ。
ここなら別に巻き込んでも構わないだろう物しかない。



「ま、もう来るさ・・・・ん?ほら来た」

蒔風が少し離れて隣接されているビルの屋上を指差す。
そこには一人の人影があった。


「あれが!」

「そ、変身しとけ。なにが来るかわから・・・・・開翼ッ!!」


蒔風の言葉が切れ、開翼した蒔風の姿が消える。


シュッ!バシイ!!


ボテッ、とねりケシが落ちる。
次の瞬間、蒔風と「奴」が別の場所に現れた。

そこは天道の目の前。
「奴」の抜き手が天道の胸の中心に伸び、その腕を蒔風が掴みギリギリのところで止めていた。


「「ッ!!?」」


「ち、やはり体得していたか」

「三島のおかげでな。開翼の条件付きだがクロックアップについて行けるぞ。天道!加賀美!早く変身だ!!」


「「変身!」」


《Henshin.cast off―Change Beetle!》
《Henshin.cast off―Change Stag Beetle!》


二人がカブトとガタックに変身し、蒔風が「奴」を放り投げて下がる。
「奴」が空中で一回転してフェンスの上にスタン、と降りた。


「・・・・・・・」

「・
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ