IFエンド 「月村すずか」
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やすように優しく頭を撫でてくれて……それが嬉しくて、同時に辛くて…………私はしばらく彼の胸の中で泣き続けた。
「…………すずか」
「うん……」
「俺はお前が何でそこまで苦しんでるのか分からない。……でもこれだけは言える。俺も……お前が好きだ」
「……え?」
今なんて……私の聞き間違いじゃなかったらショウくんも私のこと好きだって言ったような気がする。
「嘘……でしょ?」
「嘘じゃない。俺もお前のこと最初は友達と思ってた。でも一緒に過ごすことが多くなって、笑ったり怒ったりするお前を……頑張るお前を見てる内にお前のことばかり考えるようになってたんだ」
「でも……だけど…………私なんかで本当にいいの?」
「お前が良いんだ。……もしかするとこれがきっかけで関係が変化する相手も居るかもしれない。だけど俺はお前と一緒に居たいんだ」
関係が変わる相手……それが誰なのか私に特定することはできない。だけどこれだけは分かる。ショウくんにも私と似たような気持ちがある。それでも私のことを選んでくれた……好きだと言ってくれたんだって。なら私はもう迷わなくていい――
「私も……私もショウくんと一緒に居たい。今後のことを考えると不安なこともあるけど……それでも私はショウくんのことが好き……大好き。ショウくんが一緒に居てくれるのならどんなことだって……」
「すずか……」
「……ショウくん」
少しずつショウくんの瞳の中に映る私が大きくなり…………唇が重なる。
泣いていたせいか少ししょっぱい味がしたけど、心は甘くて幸せな気持ちでいっぱいだった。お姉ちゃんが恭也さんに抱いている気持ちはこういう気持ちなのかもしれない。
ずっと唇を重ねていたかったけど、さすがに息が持たずに離れてしまう。だけどこれからは遠慮なんかしなくていい。何度だって自分の気持ちを出していいんだ……
「ショウくん……もう1回しよ?」
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