第61話 刷り込まれた価値
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た。
「気付いたか......賭けは成功したようだ」
大義そうに立ち上がると、フラフラとした足取りでミサカの隣に座った。
そして、現在の状況についていけないミサカに説明するかのように腕を掴むと視界に注意深く放り込む。
それは今まで知っている温かみのあるクローン体の腕ではなく木製の人形の腕だった。
いや、それだけではない。
身体全体が小さくなり、動く度に関節が軋むような音がした。
「お前は今日から俺のコレクションだ......いいか、俺の傀儡だ......オレの命令があるまで死ぬことは許さん」
死んで初めて価値があるミサカは目を丸くした。
身体が傀儡になった衝撃よりも大切な人の命令を聴くのが嬉しかった。
状況を整理する前にミサカは声を出す。
押し潰されたはずの身体から
死が迫る冷たさから
視えないはずの世界に向けて
聴こえないはずの耳に向けて
感じることなんか許されない場所へ
叫ぶように、力強く
「はい!!!」
声というよりは、野生動物に近い泣き声かもしれない。
ミサカの死んだ時計の針は再び、大きな唸りを上げて回り始めた。
******
みゅーたんとニュース速報
(朗報)学園都市第一位が倒される(画像有り)
学園都市第一位の一方通行(アクセラレータ)が謎の赤い髪をした少年にフルボッコにされる様子が確認された。
画像表示(サソリが一方通行の顔面を殴っている画像)
1:とある名無しの脱能力者(レベル-1)
ザマァァwwwwwwwww
2:とある名無しの脱能力者(レベル-1)
マジで!?
誰なん?
3:とある名無しの脱能力者(レベル-1)
血出してるwwwww
アイツって赤い血だったんだwwwwww
4:とある名無しの脱能力者(レベル-1)
負け犬人生エンジョイしてなーw
5:とある名無しの脱能力者(レベル-1)
倒した赤い髪の人誰?
全然知らないんだけど
6:とある名無しの脱能力者(レベル-1)
意外にイケメンじゃねw
俺には負けるけど
7:とある名無しの脱能力者(レベル-1)
<<6つ鏡
8:とある名無しの脱能力者(レベル-1)
あれ?
これってレベルアッパー事件の時にもいなかったっけ?
9:とある名無しの脱能力者(レベル-1)
って事はコイツ倒せば第一位?
夢が広がりんぐw
10:とある名無しの脱能力者(レベル-1)
大人しくキーボードでも叩いてな
第一位に喧嘩で勝つってどんだけだよ
11:とある名無しの脱能力者(レベル-1)
レベルアッパーって前にあった奴?
あれって常盤台のエースじゃなかった?
12:とある名無しの脱能力者(レベル-1)
エースと一緒にいたはず
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