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フロンティアを駆け抜けて
死なばもろとも!暗闇のバトル
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ガキトレーナーを叩き潰せるって思ったのによぉ。何がバーチャルやブレーンだ、馬鹿にしやがって」
「でもこの施設はマシだよなぁ?ここなら有利なフィールドで、存分に他のトレーナーをぶっ潰せるんだからよぉ」
「この前のノクタスのガキとか、最初は余裕ぶっこいてたのによ。だんだんすかした面がこの暗闇でもわかるくらい歪んでいくのはたまらねえ快感だったよな、兄者!」

 ギャハハハ、と二人の男は笑った。ノクタスのガキ、とは一回で自分が戦った子だろう。この二人の戦術はよく考えられている。ここから先には進むことはせず、他の挑戦者を待ち伏せして倒し続けてきた二人。勝てなかったのも仕方ないかもしれない。

「ポケモンバトルってのはぁ、地の利、道具、技ぁ!全てを使いこなす賢い奴が勝つんだよ。てめえらみたいな、親に貰ったポケモンが強いだけのガキに勝ち目はねぇ!『シャドーボール』!」
「そろそろ本気で行くぜ、『真空波』!」
「『アクアリング』に『守る』!」

 先ほどと同じ技の応酬。だが結果は違った。漆黒の弾丸はアクアリングを破壊してマリルリを横殴りに弾き飛ばす。ラティアスの念動力による守りは気合の刃を一発弾いたが、時間差で飛んでくるもう二つの攻撃を避けることは出来ず、ラティアスをよろめかせた。相手の二体とも、まだ全力ではなかったのだ。

「……くだらない」
「くだらなかったらどうだっつんだぁ?俺のフーディンの技も、カポエラの本体も見えねえんだろぉ?」
「あなたたちは強いよ。だけど、臆病なだけでちっとも怖くない!」
「はあ〜?今更強がったところでどうにかなる状況ってわかんねえのかよ」

 男が息巻くが、はっきりわかった。こんなものダイバの逆らう相手への怒りに比べれば、ドラコの真剣勝負への気合に比べれば、なんら恐れるほどのものではない。ただの脅しと、暗闇の恐怖を利用しているだけだ

「宣言するわ。あなたたちはこの暗闇で負ける!」
「ほざくんじゃねぇ!これで止めだ『シャドーボール』!
「舐めやがって、バトルが終わったらここから出た後よく吠えるだけの負け犬として晒し上げてやる!『真空波』だ!」
「ラティ、『波乗り』!ルリ『ハイドロポンプ』!」

 3発の真空波がラティアスの体を叩くが、そもそもカポエラーは特殊攻撃は強くない。時間差による攻撃は見事だが、結局のところダメージは高くない。そしてフーディンの攻撃は、思ったより溜めに時間がかかる。マリルリのアクアリングが相手の攻撃に間に合っているのがその証拠だ。
ラティアスの発生させた大波と、マリルリの大量の水がそう広くない廊下の中で疑似的な洪水を起こした。とはいえ、この暗闇の中では相手は直接狙えない。男達の膝まで水かさが増えたが、直接的なダメージ足りえない。
フーディ
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