4. フランス料理とラーメンと餃子とビール
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それなら、もうずっと手を握ってて欲しい。よけいな粗相をしないで済むし、何よりずっと手を繋いでいられる……そう思った俺は紳士失格か?
「何言ってんの!」
「いや、だってそれ忘れてまた俺の方から女性に握手を催促しちゃうかもしれないし」
ほっぺたを赤く染めて、暁みたいにぷんすか怒る隼鷹もなんだか新鮮で面白い。
「そしたらアンタの方から握手を求められなくなるでしょ!?」
「その時は手を離してくれればそれで分かるよ」
俺の追求? お願い? に対し、ドンドン顔が赤く染まってくる隼鷹。なんだか今日一日だけで、いろんな隼鷹の顔が見られるなぁ……つーか、早く手を繋いでくれないかなぁ。
「それではご準備が整いましたのでご案内します」
係員と思われる男性の声が響いた。絶妙のタイミングで腰を折られた……どうやら会場の準備が整ったらしい。これ以上手をつなぐ必要はなさそうだ……なんて思っていたら。
「……ほら」
「?」
「手、繋ぎたいんでしょ?」
真っ赤な顔した隼鷹が、俺に左手を差し出してきた。ちょっとだけ眉間にシワが寄ってるのが気になるけれど……
「……いいのか?」
「いいよ。あたしもハラを決めた。会場まででいいなら、繋いでやる」
『では……』と静々と隼鷹の手を取った俺。そうして俺達は、手を繋いだまま会場へと向かい、自分の席を探して着席した。やはりというか何というか、俺と隼鷹は隣同士。隼鷹は俺の左隣の席に、星屑をキラキラと輝かせながら座っていた。
向かいの席には……
「おや。偶然ですね佐伯殿」
「偶然でありますな」
「ですね柏原殿」
先程の柏原司令官とあきつ丸さん2人が座っていた。
その後静かに晩餐が始まった。テーブルマナーをまったく憶えてない俺は不安で仕方なかったが……
「……」
「……」
そんな時は隼鷹の『困ったときは私を見ろ』の言葉を思い出し、隼鷹を見る。その時の隼鷹は、だいたい俺が知りたい動作をまさにやっている最中だった。例えば魚料理が出てきた時……
「ん……」
「……」
切り身に残った小骨が口の中に残った。なんとなく手で取ってしまいたい衝動にかられたが、それがマナー違反であることはなんとなく想像出来る。困って隼鷹を見てみたら……
「……」
隼鷹は静かに膝のナプキンで口を隠し、そして口の中の小骨を取って皿の奥に置いていた。
「……んしょ」
おれもそれにならい、静かにナプキンで口を隠して小骨を取り、皿の奥に置いた。
「ご夫婦で同じ動きを同じタイミングでやっておりますなぁ」
「似た者夫婦という言葉もございます。仲の良い証拠とお受け取りください」
途中、俺とは逆隣の老紳士にそう突っ込まれて
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