55部分:第六話 恐怖軍団その六
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第六話 恐怖軍団その六
「承知しています」
「シャカを守りにですか」
「では我等は」
「何が任務なのでしょうか」
「御前達も普段は聖域に留まっていてもらいたい」
シオンは三人の問いに対して答えた。
「この聖域にですね」
「そうだ」
またカミュの問いに答える。
「頼むぞ。狂闘士だけではないだろう」
「エリスもまた来るのでしょうか」
「それはだな」
「教皇」
だがここでシャカが出て来た。
「少なくともそれに関しては黄金聖闘士が全て集まっている中でお話すべきかと」
「そうだな、確かにな」
「そういうことで。デスマスクが戻りましたなら」
「デスマスクが戻ってからか」
「では暫く先ですね」
シュラとアフロディーテが述べた。
「それまで我々は」
「聖域の守りというわけですね」
あらためてそのことに頷くのだった。カミュもまた。
「さて、そのデスマスクだが」
カミュは言う。
「相手は確かベルゼブブのカナンだったな」
「そうです」
シャカがカミュの言葉に答える。
「魔神の中では地獄の主とされ蝿の王であるとされています」
「蝿か」
それを聞いたシオンがピクリと動いた。
「そうだったな。ベルゼブブといえばそうだ」
「はい、そうです」
シャカはシオンの言葉にも答えた。
「その蝿で恐ろしい攻撃を仕掛けて来るかと」
「だが。デスマスクにとっては楽な相手の筈だ」
「楽な!?」
「まさか教皇」
「仮にも相手は八大公」
カミュ達は口々にそれには疑問の声をあげた。
「如何にデスマスクといえどやはり」
「苦戦は免れません」
「ましてや彼の配下の狂闘士達も何人も来ておりますが」
「それでもだ。少なくともデスマスクに蝿は通用しない」
それでもシオンは言うのだった。
「あの男にはな。完全にだ」
「そうなのですか」
「そうだ。必ずやってくれる」
デスマスクを完全に信頼している言葉だった。
「前世から。そういう男だった」
また前世という言葉を出してみせる。
「だからこそ。必ず」
「では我々はここで」
「デスマスクの戦いを見ていればいいのですね」
「そういうことだ。ではこれで話を終わる」
「はっ」
「それでは」
三人はその言葉を受け最後に頭を垂れる。シオンはそれを見届けてから席を立つ。そのうえで四人に対して告げるのだった。
「下がれ。そしてそれぞれの宮殿に戻れ」
「わかりました」
こうしてこの話は終わった。四人は去りシオンもまたその場から姿を消した。しかし彼は宮殿の奥の鏡の間に入るとその鏡の中の一つに顔を向けた。そのうえで鏡に対して問うたのだ。
「いるか」
「うむ」
声が返って来た。出て来たのは小さな、顔中髭だらけの老人だった。服は中国のもの
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