第六章
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「寿美礼の味方だから」
「俺の味方じゃないか」
「そうよ、寿美礼は友達よ」
「俺も友達だろ」
「それはそうだけれど同じ性別の絆があるでしょ」
このことがあり、というのだ。
「寿美礼とてもいい娘だし」
「だからあの娘の友達か」
「このことは言っておくわね、だからね」
彼女の味方でありさらにというのだ。
「あの娘の悪いことは絶対にさせないし言わないから」
「あの娘を基準にしてか」
「あんたにもアドバイスするわよ、わかったわね」
「俺だって女の子を泣かせたりしないさ」
慎もこう真礼に返した。
「そんなことはしたら駄目だろ」
「人の道はわかってるのね」
「女の子を泣かしたり暴力振るう奴は屑だろ」
それこそというのだ。
「人間のね」
「その通りよ、じゃあいいわね」
「アドバイス頼むな」
「寿美礼の友達としてしていくからね」
ここで二人は握手をした、そして真礼は言った通りに慎にアドバイスをして慎もその通りにしてロシア文学の本を読み演劇部の舞台も観た。
そのうえでだ、頃合と見た真礼に言われたのだった。
「今日の放課後よ」
「学園の図書館にだな」
「ええ、来て」
まさにそこにというのだ。
「寿美礼と私がいるから」
「二人でだよな」
「そうよ、それで後はね」
「打ち合わせ通りにやるんだな」
「いい?最初に寿美礼に声はかけないの」
このことを守れというのだ。
「絶対にね」
「御前に声をかけるんだな」
「そうよ」
絶対にというのだ。
「友達としてね」
「それでだな」
「私達と同じ机に座る様にね」
「御前が言ってだな」
「そこからは私が間に立つから」
「あの娘と会話だな」
「そうしなさい、いいわね」
こうだ、またしても屋上で話をした。二人だけで。
「あくまで自然よ」
「何でもないのを装ってだな」
「やっていくのよ」
「くれぐれもか」
「そうしていけばいいから」
「少しでも勝手なことをしたら」
「蹴るわよ」
慎を睨みつけてだ、真礼はそうすると告げた。
「机の下でね」
「俺の足をそうするか」
「しかも脛を蹴るから」
「きついな、それは」
「最低でも足を踏むから」
「だから勝手なことはするな、か」
「そう、いいわね」
「わかってるさ、御前の言う通りにしてここまで来たからな」
慎もこう寿美礼に返した。
「俺だってな」
「そうよ、いいわね」
「わかった、今日の放課後な」
「図書館でね」
寿美礼とはじめて話をしろというのだ、こう話してだった。
慎は何気なくを装って寿美礼と真礼が座っている図書館の席にだ、放課後に来た。見れば寿美礼は今日もロシア文学の本を読んでいる。
慎はその寿美礼には声をかけずにだ、打ち合わせ通り真礼に
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