第三章
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「だからな」
「それでか」
「あの娘知らなかったんだ」
「夜空のことは知ってるさ」
真礼のことはというのだ。
「あいつとは一年の時同じクラスだったからな」
「それで夜空は知ってるんだな」
「あの娘は」
「ああ、まあ友達だよ」
そう言っていい関係だというのだ。
「あいつはな」
「何か夜空はどうでもいいって感じだな」
「あまり見てないな」
「夢野ばっかり見てるが」
「御前ひょっとして」
「可愛いな」
その寿美礼を見ての言葉だ。
「あの娘」
「おいおい、ひょっとしてか?」
「夢野に惚れたか?」
「可愛いよな」
寿美礼から視線を離さない。
「あの娘は」
「本当にそうなんだな」
「本気で夢野好きになったか」
「あっちに行くか?」
寿美礼の傍にというのだ。
「今から」
「おいおい、それは止めておけよ」
「いきなりじゃ相手も引くからな」
「ここは慎重にいけよ」
「それはしない方がいいからな」
クラスメイト達は慎の軽挙妄動は止めた、そしてだった。
そのうえでだ、こう彼に言ったのだった。
「夜空と友達ならな」
「あいつとも話をしてだよ」
「そのうえで話を進めていけ」
「こうした話慎重にしろ」
「それもそうか、じゃあ今は退散するか」
慎もクラスメイト達の言葉を受けてだった、動きを止めてそのうえで言った。
「じゃあちょっと調べものするか」
「たまに図書館に来たしな」
「ここでしっかりと調べような」
「生物のレポート書く為にな」
「そうしような」
「ああ、書くもの書かないとな」
レポート、それをというのだ。
「先生も起こるしな」
「ああ、だからな」
「早く生物のコーナーに行こうぜ」
「それで本借りてレポート書こうな」
「期限までに提出しないと怒られるぜ」
「そうだな、早く書いて提出するか」
慎も頷いてだ、そしてだった。
クラスメイト達と共に生物のコーナーに向かう、この時はこれで終わった。
だが彼はクラスメイト達に勧められた通りにまずは真礼に声をかけた、この時に彼女に言ったことはというと。
「御前演劇部だったな」
「また急に聞いてきたわね」
真礼はいきなり言ってきた慎に返した。
「久しぶりに挨拶以外で話しかけてきたと思ったら」
「そうか?」
「そうよ、いきなりどうしたのよ」
「いや、御前その演劇部で夢野って娘と一緒だろ」
「わかったわ」
今の言葉で瞬時にとだ、真礼も返した。
「あんた寿美礼のことが」
「おい、誰にも言うなよ」
「誰にもっていうけれどここで話をするのもね」
飛び止められたのは学校の廊下だ、当然ながら人の往来は多い。真礼は慎にこのことから言った。
「何だから」
「それもそうか」
「というかあんたやっぱ
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