第7章 聖戦
第156話 御使い
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れている記憶は、このハルケギニア関係の事件の解決に必要だから……と言う理由で蘇えらされている記憶でしかない。そして普通に考えるのなら、俺の魂が経験した転生は、今、思い出さされている分がすべてだとは思えない。
未だ謎の方が多い女性。しかし、彼女の感情も今ではかなり分かる……心算。少なくとも俺に対して悪意を抱いている訳ではない。
俺の意識が少しずれて行くのは別に今に始まった事ではない。しかし、その長い……とは言えないまでも、短くはない間、何故か続く空白の時間。
一歩分、後ろに下がったティターニアがしばらく俺を見つめた後に、何故か小さく首肯いて見せる。
それは彼女に相応しい笑顔。何故か困ったような笑みを浮かべる事の方が多い彼女が見せてくれた本当の笑顔。
そして……。
「それでは託宣を伝えます」
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