暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
EX回:9 鎮守府の秋祭り〜当日編D〜
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
……ザワークラウトにプレッツェル、グラーシュにヴルスト(ソーセージ)等々、まぁ初めてドイツ料理を食べる人でも親しみやすそうなメニューが並んでいる。』

『ドリンクメニューは……と。ハイネケン、ビットブルガー、レーベンブロイ、シュナイダー=ヴァイセ、ラーデベルガー、ヘニンガー、ベックス、クロンバッハ、イエファー、ホルステン、エルディンガー、ドム=ケルシュ……まだまだあるが約20種類か。よくもまぁビールのみでこれだけ集めたモンだ。』

 さてどうしたものか。仮にもオクトーバーフェストを名乗っているのだから、出来る事ならビールを使う方が良いだろう。女子ウケが良い物も変わり種の物も、何種類か教えた方が良いだろうな。

「お〜いビス子〜。こっち来〜い。」

「だから、ビス子って呼ばないで、って……。」

 瞬間、俺はビス子の口に人差し指を当て、黙らせる。

「折角のバーテンダーの衣装だ、それを活かして稼ぐのはどうだ?」

 そう言ってニヤリと笑って見せた。

「おー、妖精さん。サンキューな。」

 大淀が頼んでくれたらしい、妖精さんがカクテル作りに必要な物を一式、持ってきてくれた。俺は白い軍服を脱ぐと、軽く手を洗う。

「さてと、小規模ながらオクトーバーフェストを名乗っているんだ。ビールを使ったカクテルをお前にご教授しましょう。」

「あら、ビールはそのままが一番美味しいに決まってるじゃない。」

 お前ねぇ、そういう身も蓋も無いこと言うんじゃないよ全く。まぁ良いさ、ビス子に頼まれたんじゃなくてレーベに頼まれたんだし。

 まずは定番ぽいのから行くか。タンブラーにビールとジンジャーエールを半々注いで出来上がり。

「ほい、まずはシャンディガフな。」

「早っ!雑っ?」

 雑じゃあねぇよ。だってステアしたら折角の泡が消えるだろうが。使うビールは色味を考えてピルスナー系が良いだろうな。……あ、解らない人の為に解説すると、ピルスナーってのはビールの大別した種類の中の1つな。世界的に最も醸造され、そして飲まれている黄金色のビールだ。日本でビール、って言ったらまぁコレだわな。ピルスナーしか知らない人とか居るみたいだし。味としてはホップの苦味を活かしたスッキリサッパリした飲み口が特徴か。

 取り敢えずビス子に試飲させる。

「ん……ビールが苦手な娘には良いかも。苦味が緩和されるし。」

 そうなんだよな、ビールベースのカクテルって、基本『苦手なビールを如何に飲みやすくするか?』ってスタンスで作られてる物が多い気がする。

 次も簡単な混ぜるだけの一杯。ピルスナーグラスにビールとレモネードを半々。ステアは炭酸を掻き消さないようにあくまで軽く2〜3回。

「さぁ、『パナシェ』の完成だ。フランス語で
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ