EX回:8 鎮守府の秋祭り〜当日編C〜
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ライスベーコンを8枚、カリッカリになるまで焼いていく。更に更に、丸い金型を取り出して、その内側に卵を落とす。その数5つ。この時点で見ているだけで胸焼けがしてきそうだ。パティに火が通ったらしい事を確認した武蔵は、その上に特製らしいソースを回しかける。鉄板の熱さでソースが焦がされ、香ばしい匂いが立ち込める。ごくり、と唾を飲み込む。先程までの胸焼けしそうな感覚はどこへやら、また胃袋が空腹を断固訴えてきた。グウゥ……と腹が鳴る。
「ふふ、もう少しだ、待っていろ。」
武蔵は腹の鳴った俺を微笑ましく見ながら、ソースを掛けたパティの上にとろけるチェダーチーズを乗せる。そのチーズがとろけ始めた瞬間を見計らって、武蔵が仕上げに入った。
まずバンズをひっくり返し、良い焦げ目が付いた断面にバターをうっすら塗る。そこにパティを二段重ね。そこにソースを追い掛けし、その上に巨大目玉焼きをドン。
更にカリカリベーコンを目玉焼きの上に載せ、そこにトマト、紫玉ねぎのスライスを載せ、マヨネーズソースをトロリと掛ける。その上にサニーレタスで覆い被せ、最後にバンズの上半分で閉じ込める。そして鉄板焼用のコテを二本使い、スパゲッティ等を纏めて盛りそうなサイズの大皿にドスンと置いた。
「さぁ出来たぞ。『佐世保バーガー・大和型スペシャル』だ。重いから気を付けて持ってくれよ?」
折角作ったのに落とされては敵わん、と念押しされる。両手で受け取ると、確かにズッシリとくる重量感。3kg位は有るんじゃなかろうか。
「じゃ、じゃあな武蔵。ありがとよ。」
巨大ハンバーガーを受け取った俺と大淀は、座って食べられる場所を探して歩き出した。……あ、流石にポテトは大淀に持って貰った。
しばらく歩いていくと、広場の様な開けた場所にテーブルと椅子が何セットも出してある場所に辿り着いた。
「おっ、ここにしようぜ。……あ゛〜、疲れたぁ。」
持っていた荷物をテーブルに置き、椅子にもたれかかって両足を投げ出す。
「運動不足ですよ〜?提督。」
「うるせー、歩くのに疲れたんじゃなくて、人混みに疲れたの。」
そんな会話を交わしていると、後ろから寒気を感じさせる気配が接近してくる。
「へーィ提督ぅ。何を仕事中にイチャイチャしてるですカ〜?」
こめかみの辺りに青筋を浮かべ、引きつった笑顔の金剛がお盆を持って近寄って来た。
「イチャイチャなんてしてねぇぞ?屋台の巡回警備だって……の?おま、その頭の飾りは何だ?」
よく見ると、金剛の服装はいつもの巫女さんぽい制服だが、あの特徴的な電探型のカチューシャの上に、大きなウサギの耳が付いている。
「あ、これですカ?普通のcafeじゃつまらないので、Bunny girl c
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