EX回:7 鎮守府の秋祭り〜当日編B〜
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とかブツブツ言いながら、大量のたこ焼きを捌いている。
「……………………大淀、何も触れてやるな。それがヤツの為だ。」
俺はそれだけ言って、その場を後にした。
フランクフルトとチョコバナナだけでは、流石に昼食には物足りない。
「おお、提督よ。デートか?」
おいおいまたか、と声の主の方を見ると、ハンバーガーを片手にパティを焼く武蔵?の姿が。普段の服装にプラスして、野球帽とどっかの刑事がかけてそうなサングラスを掛けている。恐ろしく似合ってない。
「おい、それ商品だろ。食っていいのかよ。」
「あぁ、私は儲けなど度外視でやっているからな。」
話を聞くと、以前市街で佐世保バーガーの店を見つけて熊野や鈴谷、赤城等と連れ立って食べに行ったらしい。そしてその店の味に惚れ込み、以来その店のオヤジに頼み込んで作り方を教わっていたらしい。そして今回、屋台に出店するという事で、その店の味を提供しようという考えに至ったらしい。
「それに焼きながら味のチェックをしていれば、私は満足だしな。レーベ達が差し入れにビールを持ってきてくれるし。」
そう言いながら、武蔵は傍らに置いてあったビールに手を伸ばし、ゴキュゴキュと喉をならして瓶ビールをラッパ飲みしている。
「あぁそうだ、提督も食べるか?美味いぞ?」
「お、そうだな。なら貰おうかな。」
「毎度。では、メニュー表からサイズを選んでくれ。」
メニューを見ると、ハンバーガー1種類とサイドメニューだけだが、バーガーのサイズが艦種になっている。成る程な、これは鎮守府らしくて面白いかもしれん。
「小さい順に…潜水艦、駆逐艦、軽巡、重巡……ははぁ、燃費によってサイズがでかくなるのか。」
「そうだ、中々ユニークだろう?」
「一番デカいのは……『大和型スペシャル』か。完食した奴いるのか?」
「あぁ。まずは私だろ?姉貴だろ?……あぁ、二航戦コンビは1人1つ頼んで撃沈してたな。後は…そうそう、赤城が完食してたぞ。」
「赤城が?」
またそこで、俺は違和感を感じた。普段の赤城は二航戦コンビよりも食べない、というよりも食えない。とてもじゃないがあの胃袋ぶっ壊れコンビが返り討ちに遭うようなメニューを完食出来るとは思えない。
「で?どうするんだ。サイズは?」
「あ、あぁ。じゃあ、大和型スペシャルと、ポテト1つ。」
再び違和感を感じながら、俺は武蔵に注文した。
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