聖夜に祝福を
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!むしろ当日への期待が高まります!…あ、ライアーさんにもプレゼント用意しますね!日頃お世話になってますから!」
大食い対決ならナツと互角のアランが食事に思いを馳せる横で、ライアーが毎年毎年のとある悩みに頭を捻っている事には誰も気づかない。
……気づいてはいないが「あれ?もしかしてクリスマスに告白とかそういうロマンチックな事しようとしてるのかアイツ。多分無理と見た。自覚あるだろうし考える訳ねえか」と九割方的を射ているスバルならいる。序でに自分でも一瞬考えて即座に無理と判断していたりする。
「ふふ…今年も最高のケーキを作る為に材料を集めにいかねばな」
「ケーキも手製か?」
「ああ。毎年私がフィオーレ中を回って材料を集め、それを使って料理の出来る面々がケーキを作る。……そういえば、ヴィーテルシアも料理が出来たな」
「得意分野だ。…任せておけ、とっておきのケーキを作ってみせるさ」
「頼んだぞ!」
「そっちこそ」
こう見えて甘いもの好きなエルザと、ああ見えて甘いもの好きな相棒を持つヴィーテルシアが、何やら同盟でも組んだのか固い握手をしている。大きく頷き合っているのを不思議そうに眺めていたルーは、顔を横に戻して「ねえねえ」と声をかけた。
「ルーシィは、クリスマス空いてる?ギルド来れそう?」
「予定はないし、出来たとしても入れないわよ。凄く楽しそうだし!」
「よかったあ!せっかくのクリスマスだもん、ルーシィに会えなかったらどうしようかと思ったよう」
ニコニコと笑ってさらりと乙女心をくすぐる言葉を吐くのはいつもの事。それでもやっぱりまだ慣れなくて、少しの照れから「そ、そう」と返事が軽く引きつった。
まあその直後に「プレゼントも用意するよー、何がいいかな。金一封とか?」と抜けた事を言う辺り、カッコいいとは言い切れないのだけれど。
「ガジル様は、鉄板と鉄パイプでしたらどちらがお好みですか?」
「食えりゃ一緒だ、あとはサイズによる。錆が多いのは止めろよ、味が悪ィ」
「なるほど…解りました。このシュラン・セルピエンテ、ガジル様のお眼鏡に適う品を当日までに用意して参ります!…リリー様は、何がご希望は?」
「ふむ……特にはないな」
「そうですか、でしたら私の方でご用意します。…ええと、レビィ様は……」
きょろ、と視線を周囲に彷徨わせたシュランは、特に苦労もなく探し人を見つけ、
「やっぱり鉄かあ…せっかくのクリスマスだし、もっと違うものあげたいんだけど……い、いや、他意はないし!ただ仲間としてというか、いつもありがとっていうか…!」
その探し人は、何やらぶつぶつと喋っていた。
「レビィ様?独り言ですか?」
「ひゃう!?…あ、シュランか」
「申し訳ありません、お忙しそうなところを」
「いや、全然忙し
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