真・魔人-ファウスト・ツヴァイ-part2/怨念の鎧
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わってハルナを背中に負ぶって、ルイズを連れて一端ここを離れた。
(…今の段階で、確認されている虚無が一人でもかけてしまうことは許されないからな)
ジュリオが一人、誰にも聞こえない程度の小さな声で呟いていた。
二人の巨人の激闘は、時間が経過していくうちに激化していった。
ゼロとファウスト・ツヴァイは互いに組み合うと、ゼロによってファウスト・ツヴァイの方が押し出されていく。それを振り払われ、ゼロは側転しながら立ち上がり、ファウスト・ツヴァイの上段回し蹴りとパンチを連続して避け、背を向けていたファウストに瞬時にけりを加えて突き飛ばした。
突き飛ばした途端、ゼロは額のビームランプから閃光を放つ。
〈エメリウムスラッシュ!〉
「ジュ!」
しかしファウスト・ツヴァイは避けなかった。その攻撃を、バリアを張ってもいない掌のみで防いで見せ、振り払った瞬間に光線を消してしまう。
場合によっては怪獣を倒せるほどの光線技を、あっさりとかき消してしまったファウスト・ツヴァイにゼロはぎょっとすると、その隙を突いてきたファウスト・ツヴァイの光弾〈ダークフェザー〉がゼロの体に連射される。
「ぐぅ…!!」
足元にも爆炎が起こり、ゼロは身を丸めてガードする。攻撃の手を緩めたゼロに向け、ファウスト・ツヴァイがすぐに接近し、その腹に一発拳を叩き込んだ。
「デエアアアア!!」
空中へ大きく投げ飛ばされたゼロ。だが、すぐに身を仰け反らして体制を整え、空中から降下しながら炎の蹴り〈ウルトラゼロキック〉をファウスト・ツヴァイに向けて放った。
正面からの攻撃だが、超スピードで迫ってきたゼロ。だがファウスト・ツヴァイはタイミングを掴み、即座に左方向へ回避する。避けられた炎のけりによって町の地面を埋め尽くしていたレンガが吹き飛ぶ。
ファウスト・ツヴァイは蹴り直後の彼の大きな隙を見て、闇の光弾を放とうとする。だがそのとき、ゼロの頭についていたゼロスラッガーがはずれ、ファウスト・ツヴァイの方へと旋回しながら迫ってきた。
ファウスト・ツヴァイが、今度は空中に向かってとび立ち、二本のブーメランを軽やかな動きで避けていく。だが、さすがのファウスト・ツヴァイも避けきれなくなったのか、少し追い詰められていた。このまま行けば、ゼロスラッガーの攻撃が当たるはず。集中力を研ぎ澄ませながら、ゼロは次第にファウスト・ツヴァイにゼロスラッガーを念力で操り続けた。
だが、そのときだった。
「この野郎が!!」
「食らえ!!似非ヒーロー!!」
「う…!?」
突然ゼロに向けて、どこからか石や矢、そして銃弾が飛んできた。そのせいで、ゼロはゼロスラッガーを操るための集中力を切らしてしまう。
なぜいきなり石や矢が?ゼロは一端ファウスト・ツヴァイから石などが飛んできた方を見ると、そこには町の人たちの一
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