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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
真・魔人-ファウスト・ツヴァイ-part2/怨念の鎧
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インに混乱をもたらしてきた死の魔人の姿を見て、その表情は彼に限らず青いものになった。
(ハルナちゃん…)
やはり彼女はまだサイトと戦うつもりだというのだろうか。闇に満ちているだけの光のない道を走っても、どこまでも闇が続くだけだというのに。ムサシは悲痛な表情を浮かべる。
しかし、さらにもう一人の、光の巨人が姿を現した。
平賀サイトのもうひとつの姿にして我らがヒーロー、ウルトラマンゼロである。
だが、街の人たちは恐怖した。またあの日の惨劇が繰り返される。町が爆風で吹き飛ばされ、たくさんの命が失われた悪夢のような一夜。その再来を予測し、ラ・ロシェールの住民たちは逃げ始めた。
だが中には、こんな人もいた。
「ちくしょう、ウルトラマンが…またこの街を壊しに来やがったのか!」
「あいつらのせいで俺の家族は…ぶっ殺してやる!」
「この野郎!!またのこのこと出てきやがったな!!」
「私たちの町から出て行って!!」
「この疫病神が!また災いを呼び込むか!!」
以前、ゼロがラフレイアを〈ウルトラゼロキック〉で倒したことで発生した爆発で愛する人たちを失った人たちだった。彼らは二人の巨人の中でも、特にゼロに対する敵意が明確なものだった。
ギーシュたちも、その中でもムサシが苦い顔を浮かべていた。サイトたちから、この街がウルトラマンたちの戦いに巻き込まれて壊滅的被害を受けたと聞いたが、ここまでウルトラマンを嫌っているとは。同じウルトラマンとしても、コスモスと切れない絆を結んだものとしても、これは辛いものだった。
「ギーシュ、みんな!!」
すると、ムサシたちの元にルイズと、偶然居合わせたトリステイン兵士によって運ばれた意識がないままハルナがやってきた。
「おぉ、三人とも無事だったか!」
彼らがやってきたことでギーシュは歓喜の笑みを見せた。
「みんな、無事!?」
ルイズが皆の状態を確認してくると、ムサシは兵士たちに背負われている少女を見て、目を丸くする。
「は、ハルナちゃん…なのか?」
紛れもなく、ファウストとしてこれまでこの国で暴れていたはずのハルナが、ファウストが出現している今、こうして意識を手放した状態で運ばれてきている。これは一体?
「サイトが今、ウルトラマンと一緒にファウストを食い止めている頃よ!早く戻ってサイトを助けないと!」
「また無茶なことを…」
ラグドリアン湖でも、無謀にも銀色のウルトラマンと怪獣、そして黒い巨人の戦いに自ら首を突っ込んで立ち向かったことを覚えていたモンモランシーは、サイトのことが猪突猛進にも思えて少し呆れた。
すると、ジュリオが自分たちの現在位置から、ゼロとファウストの立っている場所の方角を指差した。
「ねぇ、あそこにいる人たち、武装しているけど?」
それを聞いて一同はジュリオの指差した方角を見やる。
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