真・魔人-ファウスト・ツヴァイ-part2/怨念の鎧
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さん残るであろう女子生徒たちの護身術の教導の通達をアニエスたちに任せたのだ。
『戦争に子供たちを巻き込むな』。コルベールはアンリエッタがオスマンやサイトたちに対してアンリエッタが協力を求めた際に言い放った言葉だ。子供を愛する気持ちは否定しない。だが、その子供たちを守るためにも、彼らに戦うすべを教えることも必要だというのがアニエスの考えだ。コルベールのように、いつまでも逃げ回るようなことは言うつもりはなかった。
逃げれば…きっとまた、自分が大切なもの全てを炎の中に消されたあの日と同じ悲劇が繰り返されるだろうから…。
「……」
「隊長?どこか具合でも…」
「なんでもない。少し物思いにふけっていただけだ」
部下から尋ねられたアニエスは、いつもどおりの鉄仮面のような無表情を保って、魔法学院へ向かった。
ウェザリーはトリステインへの復讐を確実なものとするために、ウルトラマンと言った邪魔者の障害を受けず、自分の手を煩わせず、『暗い暗雲』によってハルケギニアに…それも自らのもとに連れてこられたハルナに、自らの闇の力を一時的に貸し与えていた。
そして彼女には各地でウルトラマンたちを引っ掻き回しながら、ビーストや怪獣を操り、人々が負の感情に囚われた際に放つマイナスエネルギーを増やし、ウェザリーが用意した謎の装置『レプリカレーテ』に蓄積し、自らの闇の力と一体化させていった。
しかもハルナは、ウルトラマンゼロの変身者であるサイトとは親しい間柄。サイトを強く想っているために、結果的にだが異世界へ強引に召喚したルイズへの怒りと憎しみ、そしてサイトが異世界という危険な世界で戦うことを選んだことでの不安…そういった、闇の力を強化するための素材となる心の闇を抱えていたため、うってつけの人材だった。
闇の力を強化していけば、たとえウルトラマンクラスの敵が束になっても確実に勝つことができるようにすることで、トリステイン滅亡の達成が確実なものとなる。
しかし、ハルナ本来の大人しい人格ではファウストの力を思った通りに使わない可能性を考え、禁忌の魔法を使い、ハルナのサイトを求める心の闇を種に新たな闇の人格を植え付けたのだ。その結果、彼女はウェザリーが与えた役目を十分にこなして行くことができたのだ。
だがウェザリーが言ったように、いくら魔法で自分の思い通りになる人格を植えつけたというのに、ハルナの本来の人格がサイト=ゼロの呼びかけの影響で呼びさまされてしまい、ファウストとして動くことがままならなくなった。このまま闇の力を預けたまま活動をさせると、せっかく強化した闇の力が弱まり、力を自分の元に戻す前にウルトラマンたちに人形が倒されるかもしれない。
だから今、ウェザリーはそうなる前に、ハルナに与えていた闇の力を己の身に戻し、変身した。
第三の闇の巨人『ダークファウス
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