あげないよ
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。彼は嬉しそうに頬を緩ませた後、後ろに座るストリングスさんに視線を向ける。
「ウェンディたちに迷惑をかけるなよ」
「はい!!もちろん!!」
小さくため息をついた後、渋々といった感じで許可を下ろしたストリングスさん。ミンクさんはそれに返事をした後、こちらを向いて小さくガッツポーズしていた。
「ミンク、道案内も頼みますよ」
「はい!!任せてください!!」
ビオラさんから笑顔でそうお願いをされた彼は、ストリングスさんの時とは比べ物にならないくらい元気になっていた。もしかしてこの人って、ビオラさんのことが好きだったのか?だったら心配して損したな。まぁ、別にいいんだけど・・・
「この先にあいつらがいるはずだよ」
草むらの影に隠れながら、音を立てないようにして前へと進んでいく。途中までは普通の道を来ていたんだけど、敵のアジトに近づくに連れて道からは反れていき、なるべく気付かれないように接近することにしたのだ。
「いた!!あそこだ」
先頭を歩いていたミンクさんが指を指した先を見ると、そこには写真で見た顔がチラチラといる。数もざっと見渡した感じ、話しに聞いていたくらいの人数かな?
「そんなに強そうには見えないな」
「レオンさんから見たら誰でもそうじゃないですか?」
破格な魔力の持ち主である少年に的確な突っ込みを入れる新入り魔導士。でも、俺たちから見てもそこまで大した面子がいるようには思えない。ただ問題があるとするなら・・・
「説明にあった魔導士たちだよね」
「ここからじゃ見えないね」
警備兵の人でも歯が立たなかったという噂の三人の魔導士たち。ただ、今俺たちのいる場所からではその姿を見つけられない。不在なら帰ってくる前に雑魚を片付けて、後からボコボコにしてやれば楽勝なんだけど、いるなら何の考えもなしに突っ込むわけにはいかない。
「聞いてみればいいんじゃね?一人捕まえて」
「よし!!それだ!!」
弱そうな奴を捕まえて現在の人員を根こそぎ話させればいい。となれば早速作戦を実行するに限るよね。
「サクラ、どいつを捕まえてほしい?」
「じゃああれで!!」
迷うことなく少女が指さしたのは、監視役をサボっていると思われる見るからに下っぱの男。一体どんな奴を選ぶのか気になって聞いてみたら、意外とまともな選択をしたことに驚きを隠せない。
「んじゃ、あいつを締め上げてくるか」
「行きますよ、ミンクさん」
「俺もか!?」
勝手に選出した三人で、木の影に隠れて仕事をサボっている男を取り囲み、仲間を呼ばれる前に一度気絶させて元の草むらに連れてくる。
「シリル」
「任せて」
木に縛り付けて準備万
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