ファントム・バレット編
第78話 it’s show time
[2/3]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
性に腹が立つ。理由は分かってる。何故ならそれが俺のアバターの髪を下ろした原因でもあるからだ。
ALO事件の時に使ったアバターの髪が逆立っていたため、ユイがツンツン頭では座りにくいことが分かった。それで現実と同じ髪型のインプに転生したライリュウの頭に座った時ーーー
『わぁ〜・・・!おいちゃんの髪の毛、フサフサしてて気持ちいいです!今度から時々ここに乗ってもいいですか?』
『もちろんいいぞ!なんならずっと入っててもいいぜ!あははははははは・・・ははは・・・へっへっへっへっへ・・・』
あの時のライリュウの黒い笑みが俺の神経を逆撫でする。
「キリト君、その気持ちよく分かるよ」
「メテオ・・・あんたもか?」
「ボクがあんまり星乃ちゃんといられないのも悪いんだけど・・・ボクの前で弟がパパ呼ばわりされてるとねぇ?」
「どうやら奴は俺たち兄弟から相当な怨みを買ってるようだな」
俺とメテオは今この瞬間から同志となったーーー兄弟に娘を取られた父親として。
「あっ、あの人強いねぇ〜」
「え?あの青い服の人?」
リズの発言にアスナが反応し、俺たちもそのモニターに目を向ける。そのモニターに映っていたのは、カウボーイのような装備に見を包んだ男性プレイヤー・ダインを攻めている青いスーツのプレイヤーだった。その名はペイルライダー。大きな橋の支柱を軽やかに飛び移り、アクロバティックな動きでダインを翻弄しながら接近する姿はまるでーーー忍者。そして弾切れを起こしたライフルに新しい銃弾を装填しようとしているダインに一気に近付き、銃弾を2発撃ち込む。そして未動きが取れなくなったダインの眉間にショットガンの銃口を突きつけーーーとどめの1発がダインを撃破した。
「すごいですね・・・」
「うん。きっと今回の優勝候補に違いないわ・・・」
「竜の苦手なスピーディなタイプか」
「優勝する気なら、あのペイルライダーが大きな壁になるな」
確かに完全じゃないとはいえ、パワー重視な戦闘スタイルのライリュウにとってペイルライダーはとてつもない強敵になるだろうな。《オーバーロード》を使えば話は別だろうけどなーーーん?
「ペイルライダーが撃たれた?」
「おいおいダメじゃねぇか!」
「まだやられてないわよ!」
突然倒れたペイルライダーにガッカリしたようなクラインにリズが怒鳴り、ペイルライダーの右肩の部分にモニターをズームする。そこにあったのはーーー電気を帯びた針か?
「何でしょう?」
「恐らく一定時間対象を麻痺させる攻撃ですね」
対象を麻痺させる攻撃ーーー確かALOにも《サンダーウェブ》っていう同じ効果を持つ風魔法があったな。それよりあの麻痺針を撃ち込んだのはーーーッ!?
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ