暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
真・魔人-ファウスト・ツヴァイ-part1/ウェザリーの野望
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「…来たわね」
暗い闇に満ちた一室。
闇の人格が表に出たままのハルナは、ウェザリーの呼び出しを受けた。
「ウェザリー様。ご命令はなんですか?」
「この町にウルトラマンゼロの一向が来るそうよ」
「…!」
その一行…サイトたちが来るのだと彼女は確信した。
「この街がウルトラマンに対してどんな感情を抱いているか、覚えているわよね?」
「はい」
ハルナは頷く。ウェザリーの言葉の意味はわかっている。
かつて、この街にビースト『ラフレイア』を放ってウルトラマンたちに勝負を仕掛けたのは、他ならぬ自分なのだ。
その事件で、当時テクターギアを身にまとっていた頃のゼロは、ラフレイアがまさに生きた爆弾だというのに、必殺の蹴りをかまして爆発させてしまい、街を半壊させてしまった。そのせいで、この街の人々はウルトラマンに対して根強い恨みの感情を抱いる。
実を言うと、あの事件でハルナがファウストとして二人を襲ったのは、前回のトリスタニアでの戦いのときと同様、街に充満しているマイナスエネルギーを、それを吸収し蓄積する装置『レプリカレーテ』に蓄積し、ファウストの闇の力と一体化させ強化するためだった。
「この街にはすでに、各地に『レプリカレーテ』を設置しておいたわ。この街に蔓延るウルトラマンへの膨大な恨みのマイナスエネルギーを吸収すれば、お前はさらに完成された戦士となる。そして私の復讐は盤石なものとなる。もはやウルトラマンが邪魔立てしても、問題はないわ」
自分を闇の世界に追い落としたトリステインに対して、復讐の炎に身を焼くウェザリー。異なる世界に生きていた罪もない少女ばかりか、街全体の犠牲さえもいとわぬほど手段を選ばなくなっていた。
「前回は失敗したけど、今度のヘマは許さないわ。今度こそ、ウルトラマンゼロを倒しなさい。生死は問わないわ。遺体だけでも残っていれば、シェフィールドは喜ぶようだから」
「……」
しかし、主であるはずのウェザリーの命令に、ハルナはすぐに承諾の返事を返さなかった。
「ハルナ?」
「あ、はい!わかり、ました…ウェザリー様の意のままに」
名前を呼ばれてようやくハルナは気が付く、彼女の命令通り、さっそく行動に出た。



アンリエッタの命令を受け、サイトたちはトリステイン軍よりも先にラ・ロシェールの町に向かうことになった。
久しぶりに訪れたラ・ロシェールは、あれから長い期間をおいていたこともあって復興が進んでいた。岩肌に立つ建物という特徴的な外観はあの時のままだった。
「ではみんな!この隊長たる僕の声を聴きたまえ!」
「うお!?」「きゃ…!?」
到着早々、ギーシュが突然皆の注目を集めるために、薔薇の造花の杖を掲げて高らかに叫んだ。いきなり声を上げてきたものだから、メンバーの一部が共に身をビクッと震わせながら驚いた。
「こ
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