暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
真・魔人-ファウスト・ツヴァイ-part1/ウェザリーの野望
[8/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ウェザリーが魔法で彼女の心の闇を引き出したもの。だが所詮、高凪春奈という木から延びた枝のようなものでもある。根元からウルトラマンゼロを…あの使い魔の少年を思っている以上、いずれ支障が出ることになるのは免れないということか。
「奴らと会いまみえたら…『戻す』とするか」



ギーシュたちを見送った後でサイトは、自分が今歩いている場所を見渡す。見覚えがあった。この街でネクサスと共にファウストとラフレイアの二体と戦った場所だ。
胸が苦しくなった。サイトとしても、ウルトラマンゼロとしても。
「皆さん、これが例のものです」
案内役の兵士が、三人に言う。
到着した場所は、恐らくラフレイアの爆発で倒壊し新たに建て直されたと思われる新築の建物の、屋上だった。街を見渡すにはちょうどいい、見晴らしのいい場所だった。
そこには、話の通り黒い物体が設置されていた。
「トリスタニアにもあったものと同じね。サイト、あんた何か分かる?」
ルイズがこの黒い物体について何か気づいたことがないかを尋ねた。
「…」
サイトはすぐに答えず、透視能力を使ってこの黒い物体を見る。この黒い物体の中身を見ることはできなかった。だが、前回のファウストとの戦い同様、どす黒いマイナスエネルギーが、町中からこの物体に集まっていた。それも一ヶ所だけじゃない。街の方にも目を通すと、ここと同じように、マイナスエネルギーが街の各所に集められていた。
「兵士さん、この物体はここ以外にも設置されているんですか?」
サイトは兵士に尋ねる。これはファウストの闇の力を増幅させる危険なものだ。破壊した方がいいだろう。しかも一個だけじゃないならなおさらだ。
「ええ、いくつもありますよ」
「なら、そっちも案内してくれますか?ルイズに破壊させます。これは黒いウルトラマンを強化してしまう危険なものです」
「そうなのかい?」
「前回のおr…いや、ウルトラマンゼロとファウストの戦いの時、ファウストはこの装置から放出されたマイナスエネルギーでパワーアップしていた」
「それならサイトの言う通り破壊するに越したことないわね」
「いえ、破壊まではまだ行わない方がよろしいかと」
破壊を提案したサイトだが、兵士は反対した。
「どうしてよ」
「これを調査研究すれば、敵の手口を知るチャンスができるかもしれないかと」
ルイズからの問いにそう答えた兵士の意見に、ルイズはその兵士に対して、何かがおかしいと感じ始めた。現在のトリステインはまだレコンキスタがレキシントン号を改造した際に用いていた技術を解明できていないのだ。調べようにもわかることなど何もないと考えるべきだろう。なのに、こうまでこの得体の知れない物体にこだわる理由は何なのだろうか。
「それに…今から始める舞台に必要な小道具ですからね」
すると、兵士の放
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ