真・魔人-ファウスト・ツヴァイ-part1/ウェザリーの野望
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じ男子としては気に入らない点が多い。
「なんか、どこか冷え込んでいるな…」
ムサシは奇妙な部分で張りつめてきたこの空気に、思わず苦笑いを浮かべながら頬を掻いた。
「まぁ、それよりも…みんな、ギーシュ君の言うとおり、これから調査を開始することになった。今回の聞き込みの要点は…」
先輩として、ムサシは彼らに聞き込み調査の流れを、今回の任務に沿って説明していった。
今回の聞き込み内容は、アルビオンとこの街の間の上空で起きた謎の爆発と、そこから落下したとされる落下物についてだ。
現地に駐屯しているトリステイン兵たちも調査を進めており、ムサシの提案でまずは彼らの話を聞くことにした。
ちなみに前述でも語ったが、サイトたちはまだ未成年の集まり。当然子供の集まりだと嘗められていたが、ルイズがアンリエッタ直筆の証明書を見せつけることで、彼らの見る目が一変した。
現時点でも、ラ・ロシェールの駐屯兵が例の爆発についてはまだ分からないところが多いらしい。
なのでさっそくサイトたちも調査を開始したのだが…
「爆発?ああ、確かに見たけど、そこまでは見てないなあ」
「本当に何かが落ちたの?それもこの辺りで?」
「き、貴族様!も、もしや私共が何か気に障るようなことを…」
…目撃した人はいたものの、その落下物がどこに落ちたかまでは不明で、有力な情報は掴めなかった。
聞き込みからしばらく経過し、一行は街の噴水広場で休憩をとった。
「はあああ…僕もう足が疲れたよ」
真っ先にマリコルヌがバテて根を上げてきた。
ムサシがところどころ助けたりしてくれたのでなんとか行けたのだが、慣れないことで疲労が溜まりやすい。
「だらしないわね。男なら少しは根性見せなさいよ」
「うるさいな、ゼロのルイズ。魔法もロクに使えないくせに」
「…」
ルイズの言葉にマリコルヌが意地を張ってかつての悪口をいい放つと、ルイズの眉間にシワが寄る。…が、彼女は堪えた。自分は今は、虚無の担い手であり、家族や使い魔の支えもある。だから、何もないという意味の『ゼロ』などでは決してない。
「ルイズだけじゃない。大体、こんな素性の知れない平民をどうして陛下が登用したんだよ。おかしくないか?」
マリコルヌは、今度はムサシにまで矛先を向けてきた。ムサシについては、確かにハルケギニアにおいては素性があまりはっきりしているとは言い難かった。サイトは当然だが、ルイズも家族が認めた人物なので信頼はある。アンリエッタもまた、幼馴染とその使い魔が信頼している彼を信じて今回の任務に参加させた。ギーシュは女王の判断を妄信的に信じているため文句なし。
だが、関わりの薄いマリコルヌやレイナール、モンモランシーはまだ会って間もない、それも色々と不明な点が見られるムサシに、まだ気を許しきれていない。
「…」
猫の
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