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SAO《サルベージ・アラサーお姉さん》
鼠に好かれるアラサーの私
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カーソルが表示されていないという事はつまり、そういう事なのだろう。
 自分は《隠蔽》して高みの見物か。いいご身分だ。

「《隠蔽》だな――けど、こいつらにそれは通じないぞ!」

 と、どこかで人間による悲痛な叫び声が。この声は、コペルによるものだ。

「……やられたみたいだな」
「因果応報、自業自得さ。全てあいつの行動によるものだよ」

 裏切り者は死すべし。
 親にそう教えられた事があった。

「……悲しんでいる暇はないよ、キリト」
「そうだな、こいつらから逃げないと」

 周りは既に囲まれていた。八方塞がりってやつだ。

「よし、あの囲いが薄くなっているところを攻めよう」

 私はそう言うと、伸びをする。

「ん―――っは」

 疲れがちょっとだけ軽くなったみたい。

「じゃ、キリト」
「うん」

 私とキリトは、一斉に走り出した。

「あ、《花付き》発見」
「役に立っちゃったのかよ……」



 結果。
 逃げ切れた。そして、クエスト達成。やったね。
 やっとの事で手に入れたアニールブレードは、何処と無く輝いて見えた。



 リトルネペント総攻撃から、約一ヶ月。
 なんだかんだグダグダと関係を続けたせいで、妙な信頼関係が出来てしまった。私の中に《関係を絶つ》という選択肢は、いつの間にやら無くなっていた。
 うーむ。やはりアレだろうか。ネット上で、性別を変える事ができて、しかもアバターで姿形がどうにでもなるから、いまいち人を信用できずにいたが、しかし茅場によって現実の姿になってしまった事によって、ネット上でも人を信用できるようになった。表情も偽りではないし、真偽もはっきりと見抜く事ができる。それどころか、信頼関係までできてしまった。おいおいマジかよ27歳、中学生と関係作っちゃっていいのか?
 さておき、現在キリトと迷宮区を攻略中である。流石に2人という少人数で迷宮区を攻略できるとはとても思えないが、マップデータぐらいは獲得できるだろう。
 今現在、私はキリト共々Lv.9である。あと2レベル上がれば、この階層の安全マージンがとれる。

「――お、上がった」
「私も」

 ほぼ同じタイミングでLv.10に上がった私とキリト。「はぁ」と一息ついた。
 そこで聞こえてきたのは、剣戟によって発生した甲高い音だった。
 その方を見ると、フードが付いた厚手のケープを纏ったフェンサーが一人、Mobの《ルインコボルド・トルーパー》を《リニアー》でもって爆散させた。
 先程のやつ、HPが残り僅かで、ほんの少し攻撃すれば倒せていた。これは明らかにオーバーキルである。
 そう思っているとキリトも同んなじ考えだったのか、フェンサーの少女の方へ歩き、およそ2メートル地点で
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