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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十八話 天王山を奪取します!
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なずいたっきり、この問題に関しては何も言わなかったが、オーベルシュタインがそれを知ったうえで彼女という媒介を通じてラインハルトに協力していると知り、ひそかに安堵していた。彼女はこの路線を継続することにしたのである。
「今後の展開だけれど、リッテンハイム陣営とブラウンシュヴァイク陣営との戦いによって、ラインハルトが最大限に利益を得るにはどうすればいいかしら?」
「ご自身でお考えになっていらっしゃることをわざわざ小官にお尋ねなさるとは、いささか冗談の度が過ぎると思いますが。」
「主観と客観とが完全に一致した例が古今あるかしら?冷淡な言い方をするようで申し訳ないけれど、私は確認をしておきたいのであって、あなたの感想を聞きたいのではないのよ。私はあなたの意見を伺いたいの。」
オーベルシュタインは少し頭を下げたのち、
「ブラウンシュヴァイク公爵陣営の力を削ぐためには、リッテンハイム侯爵の力をもってなすべきでしょう。そのためにはもう少々リッテンハイム侯爵側に奮戦していただかなくてはなりません。ブラウンシュヴァイク公爵自身の力でなくとも、彼に同調する貴族共の力をそいでしまうべきなのです。」
「つまりは、リッテンハイム侯爵に内通させる者をつくりあげる、という事かしら。」
「左様です。帝都オーディンに置いて貴族共の家宅を捜索すれば、おのずとそのような物証は見つかるでしょう。その辺りの仕事は社会秩序維持局にでもやらせておけばいいと思われます。」
イルーナ・フォン・ヴァンクラフトはその辺りのことについては信じて疑わなかったが、一つ先の問題をぼんやりと把握しだしていた。
「貴族連中をすべて排除し、ラインハルトによる政権を作り出す。その過程で一つ問題があるとすれば、貴族連中の購買によって支えられていた宝石・服飾・給仕・侍従等のいわゆる『貴族関連事業』が壊滅的な被害を被ることね。これらの事業によって少なからず雇用されともかくも生計を立てている平民はいると思うわ。」
「その辺りのことを、今心配していてもどうにもなりますまい。が、閣下にはどうやらその先のお考えがあるようですな。」
イルーナはうなずいた。
「私は軍属だけれど、ラインハルトが政権をとってから軍人が貴族にとってかわるなどという事はあってほしくはないのよ。相互牽制。これが私の理想とする体制なの。」
イルーナの本心はもっと別のところにあったが、大筋としては間違ったことを言ってはいなかった。
「一つ理想を言わせてもらえば。」
オーベルシュタインが退出した後、イルーナは一人つぶやいた。
「原作やOVAみたいに敵味方が幾千幾万も死んでいく様を私は見たくはないの。戦場での戦死ではなく、もっと広義の死を含んでいるわ。それは理想論以外の何物でもないと思っているけれど、だからと言ってその事実に対して目を背けたり、木
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