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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十八話 天王山を奪取します!
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に終始動き、ウェリントン伯率いるメルカッツ提督本隊は全軍の中央に布陣してティアナ艦隊の援護に回ったのである。
双方の諸艦隊がそれぞれがっつりと敵にかぶりついて離さなかったので、エーバルト、ブリュッヘルの両軍はそれぞれの援護に赴くこともできず、多方面から押し寄せた敵によって半包囲されたまま戦わざるを得なかった。双方とも連絡を絶っているティアナ艦隊に対して再三にわたって攻撃を仕掛けたが、その都度手痛い逆撃を被ったのである。
「卿らはリッテンハイムに忠誠を尽くすあまり、皇帝陛下に弓引く逆賊になることを望むのか!?」
頃合いを見計らったラインハルトが降伏を勧告するが、バイエルン候エーバルトもブリュッヘル伯爵も降伏する色合いを出さない。愚か者め、とラインハルトは思ったが、かといって攻勢を緩めるわけにもいかなかった。バイエルン候エーバルトもブリュッヘル伯も、はかろうじて重囲を破って逃走し、なおも追撃してくるラインハルト麾下の諸提督の追撃を受け、かなりの損害を被ったが、逃走に成功した。
破壊した艦艇は15291隻、損傷させ捕獲した艦艇26229隻、およそ半数が逃亡したが、その半数はラインハルト軍によって各個に捕えられるか、撃破されるかし、リッテンハイム侯爵の下に逃げ帰ったのは2万隻余りだったという。
他方のラインハルト軍も1万余隻の損害を出したものの、捕獲した艦艇によってその損失を補充できた。ラインハルト軍は詳報をブラウンシュヴァイク公爵のもとに送り、今後の指示を仰いだ後、カストロプ星系の制圧と、治安維持に乗り出した。宇宙艦隊の逃走によってカストロプ星系に残されていた帝国軍地上部隊は「陸に上がったカッパ」同様であった。いかに地上兵器があったところで、上空制空権を取られ、補給線を遮断され、マスを塗りつぶすように攻撃されればひとたまりもない。
ラインハルトらは星系を制圧し、補給を受け、損傷した艦艇を修復しながら、リッテンハイム侯爵らとの対決の時を待っていたのだった。

むろん、ラインハルトらはもう一つの目的も忘れてはいない。すなわちカストロプ公爵がサイオキシン麻薬製造に関与しているという事実の証拠収集である。だからこそキルヒアイスを真っ先に本星に派遣したのだった。そのキルヒアイスは信用できる部下たちとだけで調査を続行し、サイオキシン麻薬の製造施設や記録などを発見していた。これらは厳重に封鎖され、証拠となるデータなどを丹念に収集し「A級資料」として保管することとしたのである。ラインハルトやイルーナも目を通したが、そこには「これは?!」と思われる意外な貴族の名前もあったし、さらには帝室の一員までもサイオキシン麻薬の製造に関与していたフシがあった。
 もっとも、現段階ではそこから先をどうしようという明確な見取り図はできておらず、メルカッツ提督の容体が回復次第協議し
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