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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十八話 天王山を奪取します!
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帝国歴486年10月26日――。
カストロプ星系における「天王山」の戦いが開始されて10日目になるが、勝敗は思いのほかつかなかった。援軍として到着したバイエルン候エーバルトの艦隊が予想外の粘り強さを発揮し、ラインハルト側の全面攻勢攻撃を3度にわたって撃退したのである。キルヒアイスがカストロプ本星を奪取したことに、敵は見向きもしなかった。まるでキルヒアイス側の戦力の少なさを知っているかのようだった。
「敵もやる・・・。」
ラインハルトは憤るというよりは少し考え込むようだったが、カストロプ本星には増援艦隊を派遣し、キルヒアイスの孤立化を防ぎ、いったん戦線を整理するべく軍を引いたのだった。引いたと言っても相手の反撃に警戒し、反撃体制を取っての事である。
実のところラインハルトはバイエルン候エーバルトについてはつい最近まで知らなかったし、イルーナ・フォン・ヴァンクラフトら転生者らも彼については知らなかった。そのため撤退してきたラインハルトらは短い休息の後に開いた会議で彼のことを調べ上げたのである。イルーナ・フォン・ヴァンクラフトにしても、バイエルン候エーバルトという予測だにしなかった「穴馬」が登場してくることは意外だった。アレーナに尋ねても「バイエルン候エーバルトなんて知らないわねぇ。その人そんなに強いわけ?ん〜〜盲点だったわ。」と言われるばかりだった。
「28歳にして上級大将か。まんざら『飾り』というわけでもなさそうだな。」
極低周波端末を使用した会議でラインハルトは彼の経歴を見て顔色を改めた。何しろ3度目の攻撃の際にはラインハルトは麾下の諸提督の艦隊を先鋒にし、なおかつイルーナ艦隊を別働部隊として迂回させて気を見計らっての同時攻撃を行ったのだが、それでも敵は崩れなかったのだ。
「アレーナ姉上、イルーナ姉上、姉上たちの知る中でこのような男は帝国におりましたか?」
『いないわ。』
二人は同時に言った。
『でも気にすることはないわよ、ラインハルト。仮にあなたが元帥で全軍を思うがままに指揮できる立場で、麾下のロイエンタール提督たちが中将として一個艦隊を率いている状態だったら、あんなモヤシ野郎みたいなのの艦隊なんて、数時間で壊滅させられるはずだもの。ね〜?イルーナ。』
アレーナ姉上もずいぶん言葉が悪くなりましたね、とラインハルトは笑った。それだけでずいぶんと気が楽になったのは事実である。一人だけであれば要らぬことまで考え込んで抜け出せなくなったかもしれない。ラインハルトにとっては初めての「壁」であった。しかも大軍を率いての駆け引きの中でぶっつかった「壁」なのだ。一歩間違えば壁が崩壊して自分も圧死してしまう。
『バイエルン候エーバルトが「モヤシ野郎」かどうかは置いておくとして。』
イルーナが珍しくアレーナに同調して冗談を言った。そう言ったのはラ
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