暁 〜小説投稿サイト〜
流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
63 怪物の品格 〜後編〜
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る管理だってされているが、実態は秘密裏に地球に亡命してきたAMプラネットの電波体だって聞いたことがある」
「じゃあ地球の通信はAM星人に乗っ取られてたってわけ?」
「違うな。奴らは恐らく地球人の通信なんぞに興味は無い」
「じゃあ何で?」

安食は図書館の敷地から出ると、右折した。

「彼らとの接触で地球人類は多くの技術や知識を得た。トランサーやこの通信社会はそれがあってこそ完成した。で、その見返りに安住の場所を用意したっていうことだろう。まさか宇宙人と接触していたなんてバレて、もし人間が簡単に手の届く場所にその宇宙人がいたら危険だからな」
「それで誰も手の届かない宇宙の衛星を用意したってわけね」
「そういうことだ。多分、ロックマンはFM星人との戦闘でかつて自分たちの星も同じように攻撃を受けたサテライトの管理人のAM星人たちと接触した。そこであの力を得たんだろう」
「安食さ、さっきの竜巻パンチ、本気出したでしょ?」
「…あぁ、悔しいが下手すれば右腕が逝ってた。多分、暴走したスターダスト同等の威力は出ていただろう」
「見てるこっちもハラハラしたもの…ん、だったらロックマンが持ってたあのカード、奪ってきた方が良かったんじゃない?」

ミコトはロックマンのスターフォースの力を手に入れ、手っ取り早く進化することを考えた。
実際に見ていてあの力は凄まじいものだったのを、数秒前のことのように思い出せる。
しかし安食は否定的だった。

「無駄だな。恐らく力そのものはロックマンの中にあった。あのカードはそれを起動するための起動キーに過ぎない。仮に奪ってきたところで、大元の力が無ければ引き出せない」
「でもやってみなきゃ、分からないし」
「いや、あんなカード1枚であれだけの進化をする訳がない。力の本体は奴の内側にあると考えて間違いない。それに常にあの形態でいるわけじゃないってことは、こちらを舐めていたか、それだけ危険だから使いたくなかったってことだ」
「危険…」
「そうだ。現に普通の電波人間じゃ考えられないような攻撃をした上、使った本人は本人でたった2発の攻撃で倒れたんだ。AM星人だって馬鹿じゃない。ロックマンにはそれなりにあの力を使う資質があったんだろう。だが、資質がある奴であの有様だ」
「そういえば前に言ってたね。使いこなせない力は無いのと同じ、むしろ仇になるって」
「そういうことだ」

これで先程までの戦闘の話を終えた。
思わぬ邪魔だったが、時間としては僅か15分程度の出来事だった。
計画に支障は無い。
ブライツで時間を確認して、一度安堵のため息をつく。
同時に薬も効き始め、落ち着いてきたところで信号に捕まった。
ゆっくりとブレーキを踏んで、停止線の手前で余裕を持って停車する。

「そういえば、ロックマンで
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