精神の奥底
62 怪物の品格 〜前編〜
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『ナイトメア・フィストU!!』
ナイトメア・テイピアはロックマンが予想もしない手に打って出た。
力を右の拳に集中し、竜巻に向かって殴りかかったのだ。
しかしその威力は通常よりも強化されたエレメンタルサイクロンすらも突き破り、竜巻の中心にいたロックマンの胸ぐらを捉えた。
「なに!?うわぁぁぁ!!!」
予想外の事態にロックマンの思考が一瞬止まってしまった。
何が起こったのかが分からない。
竜巻を突き破った次の瞬間、ロックマンは胸ぐらを掴まれて、竜巻の外へと放り投げられた。
気がつけば、まるで頭を冷やせとでも言わんばかりに庭の中央を彩る噴水の中へと叩き込まれていた。
『スバル…まだだ…』
「クッ…分かって…あぁ……」
噴水から飛び出すと、ロックマンは最後の切り札、『ファイアレオ』のカードを取り出す。
できれば一番使いたくなかったカードだ。
これは氷でもなく、竜巻でもなく、炎を操る。
しかし炎が地球においてはもっとも身近で危険なものでもあった。
炎が燃えるのに必要な酸素が豊富で、生き物だろうと建物だろうと、なんでも燃やし尽くしてしまう。
ゆっくりと呼吸を整えながら、トランサーにカードをインサートしようとする。
だがその瞬間、全身を支える支柱が壊れたように、力と意識が抜けていった。
それはスバルだけでなく、ウォーロックもだった。
全身が発光し、身体を覆うウォーロックの肉体をベースにしたスーツが崩壊し、中から現れたスバルがまるで操り糸を切られたマリオネットのように倒れ込んだ。
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