第三百八十五話
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第三百八十五話 春奈の努力
春奈はこの日も勉強に励んでいた、復習をしてから予習もやる。同じ問題を何度も何度も解き同じ場所を読んでいく。
果ては下級生の時の復習もする、イーとリャンはその主の勉強を見ていつも思うことがあった。それはというと。
「四年生の勉強もするし」
「一年生の時も」
「五年生の勉強は最初から最後まで」
「しかも全部やるから」
「だからご主人様はね」
「頭がいいのね」
「いえ、頭がいいんじゃなくて」
春奈は使い魔達に穏やかな口調で話した。
「二年生の頃お兄ちゃんがこうすればいいって言ったから」
「だからですか」
「それでそうした勉強をされているのですか」
「そうなの」
こう答えるのだった。
「私はね、ただね」
「ただ?」
「ただといいますと」
「勉強だけじゃなくて」
それに限らずというのだ。
「魔法もしてるし」
「あっ、そちらもですか」
「しっかりとされていますね」
「そう、そちらもね」
こちらの勉強もしているというのだ。
「だから学校の勉強だけじゃないの」
「左様ですか」
「勉強は学校のものだけではないですか」
「私お勉強はね」
成績優秀である、このことでも有名だ。
「何か書いたり読んだりするのは好きだから」
「それで、ですか」
「されているのですか」
「普通にね、どちらもね」
学校の勉強も魔法の勉強もというのだ。
「ただ、魔法は実際に行うでしょ」
「魔法は知識だけではありませんよ」
「実際に出来てこそです」
「それもあるから」
だからだというのだ。
「何かそれが学校のお勉強にもいいのかも」
「と、いいますと」
「それは一体」
「気になりますので」
「お話して頂けますか」
「それはね」
使い魔達は春奈の今の言葉に首を傾げさせた、春奈はその使い魔達にさらに話すのだった。どうしてそう思うのかを。
第三百八十五話 完
2016・10・14
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