第三幕その三
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「そちらばかり食べる様になったのよ」
「そうなのね」
「そうよ、他のものよりもね」
キャットフードの方がというのです。
「お気に入りなのよ」
「そういうことね」
「だからね」
それでというのです。
「あんた達は安心してね」
「目の前にいない限りは」
「まあ私はただ手が出るだけでね」
ガラスの猫はといいますと。
「食べることもしないから」
「あんたはそうよね」
「私は食べる必要も寝る必要もないの」
そのどちらもです。
「何もしなくていいから」
「ガラスの身体だからね」
「この身体はそうした意味でもいいのよ」
食べることも寝ることもしなくていいからというのです。
「休む必要もないから」
「幾らでも動けるわね」
「いざとなったらあっという間にエメラルドの都に戻れるわよ」
実際にそうして皆の危機を知らせたこともあります。
「困った時は私に行ってね」
「そんなに困ったことにならない様にするわ」
そもそもと言ったトロットでした。
「私にしてもね」
「そこは安心してなの」
「そうよ」
まさにというのです。
「ビリーナの国に行くまでもね」
「オズの国は何かと起こるからね」
キャプテンも言います。
「それだけにね」
「用心してね」
「旅をしていかないとね」
「駄目よね」
「そう、何が起こっても的確に対処してね」
そしてというのです。
「トラブルがない様にする」
「それが大事だよ」
「私も気をつけないとね」
「くれぐれもね」
「そこはね」
こう二人でお話するのでした、トロットは今回の旅行はトラブルがない様に明るく楽しいものにしようと思っていました。
そしてまずはです、テントを作りました。すると。
そこで、です。トロットはテーブル掛けを出してそのうえで皆に言いました。
「じゃあ皆で食べましょう」
「今日は何を食べるか」
「それですね」
「ええ、晩御飯には何がいいか」
それがというのです。
「今の問題よ」
「今夜は」
ナターシャはトロットの言葉を受けて言います。
「青いものとか」
「マンチキンだから?」
「ちょっとこう思ったけれど」
恵梨香にも答えます。
「どうかしら」
「青い食べものね」
「そう思ったけれど」
「じゃあマンチキンのお料理を出すの?」
「そうなるかしら」
「じゃあマンチキンのカレーとかお素麺とか」
恵梨香は思いつくお料理の名前を出していきました。
「そういうのかしら」
「カレーとお素麺?」
「組み合わせとしてはおかしいわね」
「ちょっとないわよ」
ナターシャもこう言います。
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