恋敵か!?
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「シャルルさんわかるの?」
「えぇ、まぁ」
シャルルには覚えがあるらしく、一人遠い目をしていた。サクラが色々と聞き出そうとしているのだけど、彼女は面倒くさいといった感じで一切答えようとはしない。
「その街からどんな依頼が来たの〜?」
「気になるね」
彼女が一度(といっても入った時だから七年前かな?)は依頼が達成した街からの再度の依頼。それが一体どんなものなのか、非常に気になるところではある。
「う〜んとね、《最近山から流れてくる川の流れが悪く、水不足に悩まされています。原因等詳しいことは着いてから説明しますので、屋敷にお越しください》だって」
依頼書の文面を読み上げるウェンディと静かにそれを聞く俺たち。水不足なら俺が余裕で解決できそうな気がするけど、原因があるならそれを解決するべきだろう。でも、水不足の原因って日照りくらいなものだろ?一体他に何の原因があるのだろうか。
「なんだ。大した依頼じゃないな」
それを聞いてガッカリしたような印象を与えるのは氷の神。彼としてはもう少し歯応えがあった方が肩慣らしになるのだろうから、あっさり解決できそうな依頼で残念がっているのだろう。
「でも報酬が30万Jってなってるよ?」
「「「「「30万J!?」」」」」
達成報酬の金額を聞いて、サクラ以外の全員が立ち上がる。しかし、ここは動いている列車の中。なので当然のように・・・
ガタガタ
「「「「「うわっ!!」」」」」
レオン以外の立ち上がったメンバーが揺れに耐えきれず転んでしまう。
「ダッサ」
「えっと・・・大丈夫?」
「いきなり立ち上がるからですよ!!」
何事もなかったかのように座るレオンと心配して声をかけるウェンディ、そしてサクラは立つべきでない場所で見合った行動を取らなかった俺たちに頬を膨らませていた。
「いや・・・だって・・・」
サクラはまだ初めての依頼だから知らないだろうけど、30万なんて相当な金額だ。討伐とかならまだしもこんな簡単な依頼でこの金額・・・驚かずにはいられない。
「何かとんでもない原因があるのかな?」
「そうかもしれないわね」
お尻叩いて席に座り直すシェリアとシャルルがそう言う。よほど解決が困難な原因があるとは思うんだけど、それがどうやったら水不足と繋がるのだろうか?これは色々と聞いてみないといけないな。
一人そんなことを考えていると、列車の速度が次第に下がっていき、目的地である駅で停車する。
「さ!!行こっ!!」
「だね!!」
考えたって仕方ない。まずは行ってみてどんな依頼なのかを聞いてみよう。そう思い俺たちは列車から下り、アイーアの街へと降り立ったのであった。
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