51部分:第六話 恐怖軍団その二
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第六話 恐怖軍団その二
「俺にはそんなのはねえからよ」
「ないのですか」
「男だろうが女だろうが構わないってことだ」
そのうえでの言葉だった。
「構わないのですか」
「俺はどっちでも相手してやるよ」
ユニに対して言葉を返してみせてきた。
「男でも女でも年寄りでもガキでもな。敵なら殺してやるさ」
「そうですか。それが聖闘士ですか」
「アテナの聖闘士もやはり。所詮は私達と同じで」
「おい、そこは勘違いするなよ」
だがデスマスクは今の二人の言葉にはすぐに突っ込みを入れてきた。
「!?違うとでも」
「他の聖闘士ならいざ知らずな、黄金聖闘士は違うんだよ」
「どう違うと」
「黄金聖闘士が出るってことはそれだけで聖域にとっては切り札なんだよ」
デスマスクの言葉の調子が変わった。険しく鋭いものになっている。その顔もまた同じだった。
「こっちだってな。本気なんだよ」
「それは我等とて同じこと」
しかしユニはデスマスクの言葉にもすぐに返すのだった。
「アテネに黄金聖闘士あらばトラキアには八大公あり」
「その通り。我等とて負けるつもりはありません」
「そうかよ。じゃあ退くつもりはないってことだな」
「如何にも」
リィナが答え続ける。
「キャンサーよ、ここで」
「死んでもらいます」
「じゃあ。来い」
その余裕綽々の態度はそのままだったが小宇宙が増大した。それは五人の狂闘士達を前にしても全く臆するところがなかった。
「どいつが来るんだ?それとも一度に来るか?」
「ユニ殿、ここはこのサムソンが」
「いえ、ロファールが」
二人が名乗り出る。
「お任せ下さい」
「この男、先程から我等を嘲り続けていますので」
「いえ、ここは私が行きます」
しかしリィナが名乗り出るのだった。
「このシトリのリィナがキャンサーの首を挙げて御覧に入れましょう」
「リィナ」
「貴女がか」
「貴方達やユニ様の手を煩わせることはありません」
こう述べて前に出て来た。
「ですからここはこの私が。ユニ様、それで宜しいでしょうか」
「はい」
ユニはリィナのその言葉を受け止めて頷いた。
「では貴女に任せます。そのシトリの力で」
「有り難うございます。ではキャンサーよ」
「ああ、手前が相手かよ」
「その命、貰い受けます」
こう言ってデスマスクと対峙する。リィナの小宇宙もまた増大していく。だがデスマスクの余裕は全く変わらない。
「さて、どう来るんだ?一対一で俺に勝てると思ってるのか?」
「我等狂闘士を前にしてまだそのような」
「言った筈だがな。こっちも本気なんだよ」
しかし態度からはそれは見えない。
「だから来な。女だからって遠慮はしねえからな」
「その大口、今すぐ二度と言えないようにし
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