第40話 開く扉(前編)
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
神を気取った愚か者達の夢の跡。君は知っているのかな?
今の御両親が、君の本当の親でないということを。」
キラ
「う!?」
フラガ
「ぅ…貴様、何を!…」
クルーゼ
「だろうな。知っていればそんな風に育つはずもない。
何の影も持たぬ、そんな普通の子供に。
アスランから名を聞いた時は、想いもしなかったのだがな。君が彼だとは…。」
キラ
「ぅぅ…」
クルーゼ
「てっきり死んだものだと思っていたよ。あの双子、特に君はね。
その生みの親であるヒビキ博士と共に、当時のブルーコスモスの最大の標的だったのだからな。」
キラ
「何を…」
クルーゼ
「だが君は生き延び成長し、戦火に身を投じてからも尚存在し続けている。何故かな?」
キラ
「ぅぅ…」
クルーゼ
「それでは私の様な者でもつい信じたくなってしまうじゃないか。彼らの見た狂気の夢をね!」
キラ
「僕が…僕が何だって言うんですか?」
フラガ
「ぅぅ…」
キラ
「貴方は何を言ってるんだ?」
クルーゼ
「君は人類の夢、最高のコーディネイター。」
キラ
「ぅ…」
クルーゼ
「そんな願いの下に開発された、ヒビキ博士の人工子宮、それによって生み出された唯一の成功体。
彼の息子。数多の兄弟の犠牲の果てにね。」
キラ
「ぁぁ…」
フラガ
「キラ!」
光輝
「キラ君にはヒビキ博士の事は話してある。それに人間は生命に無頓着過ぎる。
卵子と精子の段階では、自我が生まれていないから、生命に対する意識が薄い。
誕生した子供には抵抗感を感じるのにね。」
キラ
「ぅ…」
フラガ
「コウキ、本当の事なのか?」
光輝
「ある意味本当だが、クルーゼはミスリードしている。
唯一の成功体、これはブルーコスモスが襲撃した結果だし、
数多の兄弟の犠牲といっても生まれる前だ。
キラ君に重責を押し付けようとしている。
確かに動物実験を行えばいい話だが、当時の情勢では仕方のない出来事だ。」
クルーゼ
「仕方のない事だと!」
光輝
「ああ。」
クルーゼ
「僕は、僕の秘密を今明かそう。
僕は人の自然そのままに、ナチュラルに生まれた者ではない。」
フラガ
「くっそー、あの野郎…おいキラ!」
キラ
「ぁぁ…」
クルーゼ
「受精卵の段階で人為的な遺伝子操作を受けて生まれた者。」
フラガ
「チィ…」
クルーゼ
「人類最初のコーディネイター、ジョージ・グレン。
ふっふっふ…。奴のもたらした混乱は、その後どこまでその闇を広げたと思う?
あれから人は、一体何を始めてしまったか知っているのかね?」
クルーゼはモニターのスイッチを入
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ