21話目 古代の生命1
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「害ポケモンの駆除か……」
グレイは掲示板に貼られた1枚の紙を見ながらそう呟いた。
湖岸でエレナとバトルしてから約1週間。グレイが旅立ってからは約5ヶ月が経過していた。
グレイは現在、ヒヨワタウンという小さな町のポケモンセンターにいる。その場所にある掲示板に、ポケモン駆除の補助員募集を伝えるお知らせが掲載してあったのだ。
そのお知らせには、普段は山奥に生息しているリングマというポケモンがヒヨワタウンの近くに出没している現状のことが書かれており、その下には募集要項が書いてある。
募集要項には、危険を伴う作業のためジムバッジを所持している者に募集を限ること、なるべく大きくて強そうなポケモンを連れていることが好ましいこと、が書かれていた。
(ジムバッジを集めるような奴が、こんな場所に来るとも思えないな……応募すれば採用確実だろこれ)
ここヒヨワタウンは、2つの都市を結ぶ街道から山側へ分岐した道を進んだ先にある小さい町である。道はヒヨワタウンで行き止まりになっているため、ヒヨワタウンを経由してどこかに行くことはできない。
さらに、街道からは離れているため、都市を行き来する者がヒヨワタウンを休憩地点として利用することもできない。
これらの理由から、ヒヨワタウンに訪れる者など目的なくブラブラ旅している者だけであり、実力あるトレーナーが訪れることなど滅多に無いだろうとグレイは思っていた。
町に1つしかないボロくて寂れたポケモンセンターが、この町に訪れるトレーナーが少ないことを物語っていた。
グレイはジムバッジを2個所持しており、さらにギャラドス(高さ6.5m)を手持ちに連れている。求められている要素は十分に満たしていると思ったグレイは、応募することに決めた。
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(暇なトレーナーがオレ以外にもいるとはな……)
指定された時間、集合場所に到着したグレイは、駆除作業のリーダーの男の他に、自分よりも身長が低い少年がいるのを見てそう思った。
その少年は既に駆除作業用の制服を着ていたが、年齢的に考えて、仕事でこの町で野生ポケモン対策を行っているとは考えられず、旅のトレーナーであることは明らかであった。
「お前、歳いくつだ?」
自分よりも身長がひと回り小さい少年に、グレイは思わず聞いてしまった。
聞かれた少年は、露骨に不快そうな表情を浮かべながらグレイに返答する。
「……14歳だ」
「はあ? 14歳!? 義務教育終わってないじゃねえか。家出したのか? 不良なのか? だいたいポケモン扱えるのかよ?」
グレイは続けざまにそう質問を口にした。
少年はますます顔をしかめ、不快であることを露骨にアピールしながら口を開く。
「……アンタ、
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