21話目 古代の生命1
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……ハガネールで戦ってギャラドスに負けたって事は、俺はアンタよりも巨体のポケモンの扱い方が劣っているということだ。……ギャラドスを完全に従わせる事すらできないアンタみたいな奴よりもな。……自分に失望したね」
「おい、やっぱり言葉にトゲがあるぞお前」
黙って聞いていたグレイは思わず口に出した。
再び言い合いの喧嘩になる2人。しかし、その雰囲気は先と比べていくぶん和やかなものであった。
「……おいアンタ、ちょっとあれを見てみろよ!」
軽口を叩きあいながら歩いていたグレイとイザルであったが、イザルが突然山の方を指差してそう言った。
グレイはイザルが指している方向に目を向けた。山から何か大きな翼をもった生物が飛び立つのをグレイは見た。
「ああ、なんかいるな。もう辺りが暗くてよく見えないが、ポケモンか? 見たことないポケモンだな」
グレイはのんきにそう答えながらイザルの方を見た。
イザルは何やら真剣な目で大きな翼をもつ生物を見ている。
そのイザルの真剣な様子を見たグレイは、何かあるのかと思い、再びその生物の方を見る。
(灰色の体、紫の翼……それ以外何も変わったことはないと思うが、イザルは何をそんなに真剣に見てるんだ? ああ、珍しいポケモンだから捕まえようとしてるのか。確かに、体が大きそうなポケモンだしな。巨体のポケモンの扱いが得意とか言うイザルが欲しがるのも自然だな)
眺めていると、その大きな翼をもつ生物は甲高い声で叫びながらヒヨワタウンの方に近づいてくる。
「イザル、良かったな。こっちの方に近づいてくるから、捕まえられるかも知れないぜ」
グレイの言葉に対し、イザルは『何言ってんだコイツ』と言いたげな少し苛立った表情を浮かべながらグレイに口を開く。
「……あのなグレイサン、あいつはプテラっていうポケモンなんだよ!」
「へえ、プテラってポケモンなのか。見たことないな。珍しいポケモンなのか?」
「……何言ってるんだ! プテラは大昔に絶滅したポケモンさ!」
「あ? なんでそんな絶滅したポケモンをお前が知ってんだよ?」
「……ああ、もう! 話が通じない人だなアンタ! 科学の進歩で、化石から古代のポケモンを復活させる技術があることは知っているだろ? もっとも、復活させられる化石は、見つかっている化石の中でもごく一部の種類だけだがな。……とにかく、化石を復活させることに成功した古代ポケモンの内の1つが、あのプテラなのさ!」
言いながら、ヒヨワタウンに向かってくるプテラを指さすイザル。プテラはすぐそこまで迫っていた。
イザルが言葉を続ける。
「……そして、プテラは獰猛なポケモンで、空の王者だったと推測されるポケモンなんだよ」
プテラと2人の距離はさらに縮まる。
「おい、そのプテラって
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