21話目 古代の生命1
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なってるだろ!?」
「……本当に躾ができていれば、そもそも俺のハガネールをいきなり攻撃しようとはしないだろ?」
「それは躾とは関係ないな! 個性だろ個性! オレのギャラドスは戦うのが好きだから、いきなり攻撃しようとするのはしょうがない事だ」
「……体が大きいポケモンには好戦的なヤツが多い。その好戦的な性質をコントロールしてこそ、実力あるトレーナーだ。……実力が足りないのにギャラドスみたいな大きいポケモンを扱うからそうなるんだ」
「ああ!? 遠回しに自分のこと実力が高いトレーナーってアピってんのか!?」
「……自分の実力の高さをアピールしたつもりはない。アンタの実力の低さを指摘しただけだ」
「ああ!? ムカつくなお前! ガキのくせに」
「……アンタだってそう変わらない歳だろ!?」
再び口論が始まる2人。
駆除作業のリーダーは、先と変わらず2人の言い争いは見て見ぬフリをする。
傍目から見ればグレイと少年の関係は悪く、険悪な雰囲気が漂っているように見える。しかし実のところグレイは、内心でこの少年との言い合いを楽しんでいた。
普段旅をしている中で、他のポケモントレーナーと喧嘩になることなどほとんど無い。遠慮なく言い争いができる相手を、グレイは密かに求めていたのである。
「明日も参加してくれると嬉しいけどね。まあそれは君たちの自由だ。今日の分のお金はちゃんと払うから安心してね」
駆除作業のリーダーが2人に向かってそう言いながら、バイト代の入った封筒を渡した。
時刻は夕方。夜間の作業は危険ということで、リングマの駆除作業は終了となった。
目撃情報がある地点は全て巡回したが、結局今日の作業中にリングマが出現することは無かった。
「じゃあ、今日はこれで。解散していいよ」
そう言い残し、駆除作業のリーダーは去っていった。
その場に残ったのは、グレイと少年だけである。
「……じゃあ、俺はこれで」
「ああ、ちょっと待てよ」
無愛想に挨拶して帰ろうとする少年をグレイは引き留める。
不機嫌そうな表情を浮かべながら少年が口を開く。
「……まだ何かあるのか?」
「お前、ジムバッジ持ってるトレーナーなんだろ? バトルしてくれよ」
「……3個だ」
「あ? 何が?」
「……俺が持っているジムバッジの数だ」
「ああ、そうなのか。オレは2個」
「……引き下がるつもりはないのか?」
「あ? なんでだよ? ジムバッジ持ってる数が違ったらバトルしちゃいけないのか?」
グレイの問いかけに対し、少年は小さくため息をついた。
少年は静かに口を開く。
「……アンタ、知らないのか? ジムバッジの所持数は、2個と3個じゃあ実力に大きな隔たりがある。ジムバッジ3個持ってる奴はな、普通は道端でバトル
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