21話目 古代の生命1
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ずいぶんと失礼な奴だな。歳より先に聞くことは無いのか? 俺がアンタの立場だったら、まず名前を聞くね。その後に、持っているジムバッジの数を聞く」
少年はグレイを睨みながら話を続ける。
「……俺もアンタもトレーナーだってことはお互い想像がつくことだ。それに、これからポケモン使って仕事するんだ。だったら、歳なんかよりもトレーナーとしての実力を先に確認するべきだろ……? 違うか?」
その少年の態度と言葉に対して、グレイは言葉を返す。
「ああ!? オレはお前の歳が気になったから聞いたんだよ! 気になったこと聞いて何が悪いんだよ? それにトレーナーの腕なら聞いただろ? 『ポケモン扱えるのか』って」
「……なんだ、その人を見下した聞き方は? この作業に採用されたんだから、ジムバッジを持ってるに決まっているだろ? アンタは人を見下しすぎだ」
「見下してる!? 悪いかよ? オレはお前よりも歳上だ。むしろお前の方がオレに生意気な態度とってるんだよ!」
「……ポケモントレーナーは実力の世界だ。歳は関係ない」
「勝手に決めんなよ」
最初の接触が悪かったのか、それとも2人の相性が悪いのか、傍目から見ればグレイと少年の関係は良好とは言えないものであった。
2人の雇い主である駆除作業のリーダーは、2人が言い争うのを見て見ぬフリをしている。仕事さえやってくれれば良いという態度である。
リングマの駆除と言っても、リングマを戦闘不能にしたり殺処分にしたりという話ではない。あくまでも山奥に帰ってもらうことが目的であり、大きなポケモンを求めたのはリングマに町の戦力を見せつけるためである。
ちなみに、一般的なリングマは高さが1.8mと言われている。
グレイは、高さ6.5mのギャラドスを出して、どこにいるか分からないリングマに戦力をアピールする。
一方、少年は高さ9.2mのハガネールを出した。
ハガネール。てつへびポケモン。鋼タイプかつ地面タイプである。複数の鉱石が連結して大蛇となった外見は、鉄蛇の名に恥じない姿である。
(ハガネールか、実物を見るとでかいな……! KKよりでかいポケモンなんて、めったに見ないからな)
グレイはハガネールを見ながらそう思った。
突如、ギャラドスがハガネールに向かって好戦的な態度をとり、今にも攻撃を始めそうな姿勢を見せた。ギャラドスは、ハガネールをバトル相手だと勘違いしたのである。
グレイは大慌てでギャラドスを制止した。
「……アンタ、ギャラドスの躾がなってないな」
ギャラドスを制止するグレイの様子を見て、少年がそう言った。
グレイもすかさず言い返す。
「もしオレのギャラドスがハガネールを攻撃してたらそうかもな! だが、オレはギャラドスをちゃんと止めた。躾は
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