ガンダムW
1525話
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イプ・リーオーと呼ばれるトールギスがあったのだから。
つまり、デュオは俺をOZの手の者では……もしくはOZに所属してなくてもロームフェラ財団の手の者ではないかと、そう思っている訳だ。
さて、どう答えるか。……いや、そうだな。ここは少し忠告をしておくか。
「そうだな、噂だとコロニーのMSが破壊活動を行っているって話だが……このままだと、コロニーを人質にされて投降させられる事になりそうだな」
「……人質?」
「ああ。OZにはバルジという宇宙要塞がある。そしてバルジのビーム砲は非常に強力で、コロニーの1基や2基は容易に破壊出来るだろう。それを使ってコロニーを人質にされれば……さて、コロニー側のMSはどう動くだろうな」
「っ!?」
俺の言葉に、デュオが息を呑む。
その可能性を考えていなかった訳ではないだろう。
だが、そんな真似をするとも思えなかったといったところか。
作戦の指揮を執るのがゼクス、ノイン……トレーズ辺りであれば、そんな真似はしないだろう。
けどその作戦の指揮を執るのは、トレーズに対して狂信的と言ってもいい程に心酔しているレディ・アンだ。
それがトレーズの利益になると思えば躊躇なくコロニーを破壊するだろう。
エレガントな物事の運び方じゃないんだけどな。
「そうか。……うん、分かった。興味深い意見を聞かせて貰ったよ。じゃあ、そっちも忙しいだろうし、俺もこれで……」
「まぁ、待て」
「っ!?」
俺が声を掛けると、デュオの身体は固まる。
当然だろう。一瞬前までベッドの上にいた俺が、ふと気が付けば自分の目の前にいるのだから。
「折角来たんだ。土産にこれでも持って行くといい」
そう告げ、俺が差し出したのは……以前何かの拍子に手に入れた大鎌。正確にはプラモデルで大鎌を武器にしている物の、大鎌の部分。
普通であれば、何故こんな物を自分にと疑問に思うだろうが……ビームサイズを武器にしたMS、ガンダムデスサイズを操縦するデュオにとって、それは致命的なまでに確信を突いたものだった。
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