人形-マリオネット-part6/二つの心
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を手に入れなくては…」
「それなら、一つ提案があります」
すると、傍らに立っていたクロムウェルがシェフィールドに話を持ちかけてきた。
「以前、奴らの一派がわが軍の若い兵士を一人連れて行ったことは覚えておられますか?その男を利用してみてはどうでしょう?」
そういえば、そんな話があったな…。確かにアルビオンの虚無たちが、どういうわけか彼女らが連れて行ったという情報があった。たかが一兵士、どうでもいいと捨て置いたつもりでいたけど、悪くないかもしれない。
「…次に講じるべき手は決まったわ。耳を貸して。すぐに手配をなさい」
シェフィールドはクロムウェルを近づけ、彼の耳元でその『講じるべき手』についての事項を伝えた。今度こそアルビオンの虚無…ティファニアを捕まえるために。
王宮内のアンリエッタ用執務室…。
その部屋にはサイトとムサシよりもまえに、ルイズ・ギーシュ・モンモランシー・マリコルヌ・レイナール、そしてアニエスやジュリオも集まっていた。
「お待たせしました、女王様」
「お待ちしていました、サイトさん、ミスタ・ハルノ」
アンリエッタは二人を温かく迎えてくれたが、少しルイズは刺々しさを混じらせた。
「遅いじゃないサイト、どこに行ってたのよ」
「…ああ、ちょっと外の空気を吸いたくて。ごめんな」
「ルイズちゃん、彼の気持ちは、君もわかるはずだ。あまり責めないで上げて」
「…わかってるわよ。」
ハルナはサイトが地球にいた頃からの親しい仲だった少女。それが突然敵となってしまうなんて、ショックを受けない方がおかしい。
「ん?どうかしたのかいサイト?」
ギーシュが気になったのか声をかけるが、モンモランシーが軽くギーシュの後頭部をチョップした。
「な、なにをするんだいモンモランシー…!?」
「少しは察してあげなさいよ。大方、ウルトラマンと黒い巨人の戦いの途中で行方不明になったあの子のことだから」
「む…そうだった」
小声で軽く殴ってきた理由を明かしてきたモンモランシーの説明で、ギーシュはようやく気が付いた。
黒い巨人の正体がファウストであることは、まだギーシュたち魔法学院生徒4人組には知らせていない。ムサシが、後に自分たちの元に戻ってきたハルナが周囲から疎ましく思われないように…という配慮で歎願したのだ。
「以上が被害状況となります。ウルトラマンゼロが何とか黒い巨人を食い止めてくれたおかげで、これまでほどの大きな被害はありません。予定通りアルビオン侵攻軍編成を進めることは可能です。
城の周囲に置かれていた黒い物体については、先日の直後、消滅した模様です」
街の被害に関しては、運よくこれまでほど大きな被害はなかったらしい。ただ、ファウストが自らの力とするために仕掛けた、マイナスエネルギー吸収装置については、証拠隠滅のごと
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