503部分:第七十一話 せめぎ合う小宇宙その三
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第七十一話 せめぎ合う小宇宙その三
「わかったな」
「アーレス様の為ですか」
「その為に」
「これでわかったであろう」
エリスの笑みが彼等にかけられた。
「それではだ。わかったな」
「はい、わかりました」
「それでは」
彼等もアーレスの名前を聞くとすぐに応えた。流石にアーレスの名前を聞くと絶対の忠誠を見せる彼等だった。やはり狂闘士達であった。
「ではこれで」
「レオよ、また会おう」
「然るべき場所で待っている」
それぞれアイオリアに対して告げる。
「そこで貴様と闘うことになるかも知れぬな」
「貴様とか」
「そうだ」
リゲルがアイオリアに対して言っていた。
「その時にだ。また会おう」
「そうだな。その時にこそだ」
「このリゲルの力見せてやろう」
アイオリアを見据えながら赤く激しい小宇宙をその身にみなぎらせていた。
「星の力を」
「ではこのアイオリアもまた」
彼もまたその激しい小宇宙を相手に見せる。
「見せよう」
「ではだ」
こうして彼等は一旦去った。後に残ったのは聖闘士達だけであった。その中でアイオリアが他の者達に対して声をかけるのだった。
「とりあえず戦いは終わったな」
「はい、これで」
「思いも寄らぬ形でしたが」
ダンテとダイダロスが彼に対して応える。
「しかしそれでもです」
「戦いが終わったわけではありません」
先になっただけであるのだ。それはよくわかっていたのである。
「先に行きましょう」
「そこであの者達と」
「そうだな。しかしだ」
ここでまた言うアイオリアだった。
「あの者達との戦いはせずに終わったが」
「?となると」
「まだ何かあるのですか?」
「ある、インプ達が来る」
こう言ったのだった。
「あの者達がだ」
「ああ、雑兵ですか」
「それでしたらですね」
青銅の者達がここで出て来たのだった。
「俺達にやらせて下さい」
「露払いってことで」
「いや、そうもいかないようだ」
だがアイオリアがここで彼等に告げたのだった。
「奴等が狙っているのはこのアイオリアだ」
「げっ、御指名ですか」
「よりによって」
「そうだ。見るのだ」
「いたかレオ!」
「リゲル様達は去られたが我等がいる!」
そのインプ達が出て来たのだった。
「先日の同志達の仇だ!」
「ここで取ってやろう!」
「ちっ、俺達じゃねえってのかよ」
「また随分と無視してくれるな」
「何なんだよ、そりゃ」
青銅の四人はあくまでアイオリアだけを見ているインプ達に対して不平の声を出した。
「俺達もいるってのによ」
「随分なこったな」
彼等はかなり不満であった。しかし無視されたままであった。
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