第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#26
FUTURE’S MEMORYU〜Darkness Hell Crowd〜
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本来イルヤンカの両翼を一撃で破壊せしめる事が出来たかどうかは疑問。
しかし “吸血鬼” であるが故に、
そしてジョセフが 『波紋使い』 だったが故に、
両者の優位と劣位は反転し種族の壁を瓦解せしめる結果となった。
コレがシャナやヴィルヘルミナ、
恐らくは承太郎であったとしても不死の巨竜を
慟哭させる事は不可能であっただろう。
しかし、ナニカに導かれるが如く邂逅した二人の男。
畏るべきはそのスベテを包括して歪みなく流れる 『運命』
(好 機ッ!)
纏わり絡みつくマグマのように、
波紋が呪われし肉を苛 み巨竜が仰け反った刹那、
すでにジョセフは必殺の “武器” を手に大きく跳躍していた。
ソレは、頑丈な樫の木を基にその周囲を高密度の鋼で覆った、
超重厚なる “スレッジ・ハンマー”
持つ者が持てば近代兵器すらも一撃で吹き飛ばし、
尚かつ波紋を込めて使えば最強生物だろうと死に至らしめる。
嘗ての死闘、 「骸 骨の踵 石」 と呼ばれる古代環状列石。
古の決闘場で 『地上最強の男』 と命と魂を削る 『戦 車 戦』 の最中に手に入れた
文字通りの鉄槌。
そのようなものを一体どこに隠し持っていたのか?
答えはジョセフの腰元で靡く 「黒いスカーフ」 に由縁。
ソレは身の丈に比する大太刀を苦もなく持ち運ぶ、
シャナの纏う黒衣 “夜笠” と同じモノ。
いつの日だったか、セントラルパークの帰り道、
出店で買ったクレープを一緒に齧りながら色々持ち運べて便利じゃのぉ、
と軽口混じりに言った折、だったらあげると言われ
その場で一部を切り取ってくれた。
その後、別に何に使うというわけでもなかったが、
孫からもらった大切なプレゼントのように肌身離さず持ち歩いていた。
それが、DIOとの宿命という極限の状況下の中、
想わぬ処で役に立った(現在着ている装束も、このスカーフから取りだされたものである)
(ありがとよ、シャナ。また、一緒にメロンパン食おうなッ!)
油を塗られて煌めく総身、その表面で迸る鮮赤の波紋、
太古より、数多の誇り高き戦士達を屠りその血を啜った弩級の鉄塊が、
紅世の巨竜の頭部に情け容赦なく撃ち堕とされた。
「ドラララララララララララララララララアアアアアアアアアアアアアァァァァァ
ァァァァァァァァァ―――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!」
未来への咆哮。
この世の何処かに、確実に受け継がれている精神と共に。
波紋の鉄塊その乱撃が巨竜の貌を体積比を無視して無茶苦茶に弾き飛ばし、
最後はその首諸共根
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