第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#26
FUTURE’S MEMORYU〜Darkness Hell Crowd〜
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ていく。
「おの、れ……! この “甲鉄竜” を、見縊るなぁ……ッ!」
今まで、その巨大さ故に揮えなかった、揮う必要もなかった
イルヤンカの全 開 力。
当然他に比するモノは存在せず単純な力だけなら
スベテの徒を凌駕する圧倒的な顕在力。
無論スタンドもその例外ではなく、相手のパワーを封じる能力を持っていない
『隠 者 の 紫』 は力の付け根を押さえているにも関わらず
メリメリと亀裂を生じさせる。
しかしそんなコトは先刻承知、外見は変わったがその内面の老獪さは
全盛時を遙かに凌ぐ汎用性を伴い、ジョセフは得意気な笑みを浮かべる。
「頼むぜ、シーザー」
呟きと共に弾かれる指先、
巨竜を拘束するスタンドの裡に込められた波紋、
その更なる深奥へ確かに宿る存在が、
嘗てと同じにように重なり合い紫の光と融合しながら爆裂疾走した。
『螺 旋 双 紫 竜 波 紋 疾 走ッッッッッッ!!!!!!』
ヴァグァンンンンンンンン!!!!!!!!
人間状態で受けた苦痛を遙かに凌ぐ苦悶、
弾け飛ぶ荊と共にスタンドパワーと混ざり合った波紋が空間に大きく散華した。
「ガッッッ!? グオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォ
―――――――――――――――――――!!!!!!!!??????」
突如背を劈いた、極小なる者が放った極大の衝撃に、
イルヤンカは断末と紛う咆哮を発した。
巨体を意に介さず、悠然と天を駆ける両翼が見るも無惨にバラバラとなり、
内部の骨を剥き出しにしながら空間に撒き散らされる。
それらは即座に滞留した光に包まれ、塵も遺さず蒸散する。
単純な破壊力だけでは絶対に起こり得ない現象、
触れてはならないモノに触れたが如く、
振り返ってはならない場所でそうしたが如く、
何人も逃れ得ない 『神の法則』
「ウゴォッッ!! グウゥ!!
ガアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァ
――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!」
そしてその攻撃は、翼をもがれただけでは収まらない、
付け根から伝わった紫の波紋が背部全体に伝播し、
赦されざる者の肉を強度等無視して溶解させていく。
コレは当然、太陽の下で生きられない “吸血鬼” の属性であり
ソレと対極に位置する “波紋” の威力。
強さと弱さは表裏一体、
イルヤンカはDIOの血に拠って生前を遙かに凌ぐ力を身につけたが、
しかし “ソレ故に” 生前に無い 「弱点」 を造るコトになってしまった。
幾らジョセフの波紋が強力だとはいえ、
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