501部分:第七十一話 せめぎ合う小宇宙その一
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第七十一話 せめぎ合う小宇宙その一
せめぎ合う小宇宙
「いよいよだな」
「ああ」
「そうだな」
青銅の者達がそれぞれ言い合う。話をしながらアイオリアと狂闘士達の戦いがはじまるのを固唾を飲んで見守っていた。彼等もまた緊張していた。
「アイオリア様と狂闘士達の戦いが」
「しかもだ。あれは」
その狂闘士達も見るのだった。その彼等は。
「魔神だからな」
「そうだな」
「七十二柱の魔神達だ」
それが何なのか彼等も知っていた。その魔神達が何なのか。
「戦皇アーレスに仕える魔神達」
「それだからな」
「その強さは尋常じゃないらしいな」
彼等は話を続ける。
「アーレスの軍勢の主戦力だからな」
「八大公の下で戦う奴等がな」
「その力は」
かなりのものであるのは。やはり言うまでもなかった。
「それこそこの世を支配するまでのものがある」
「そして」
彼等は口々に言い合う。そのうえで様子を見守っていた。
そして白銀の二人もだった。彼等も見ていた。
「ダイダロス」
「うむ」
ダイダロスは横にいるダンテの言葉に頷く。二人共真剣そのものの顔で戦いを見守っていた。今まさに本格的にはじまろうというその戦いをだ。
「アイオリア様の小宇宙がかなり高まっている」
「そうだな。かなりのものだ」
「そしてだ」
アイオリアだけを見ているのではなかった。彼等もだった。
「狂闘士達もだ」
「九人のそれぞれの小宇宙もまた」
「相当なものだな」
ダイダロスもそれを見ていたのだ。
「どちらが勝つか」
「どうなるかだな」
彼等もまた戦いの成り行きを注視していた。そうしてだった。遂に彼等が動いたのだった。
「行くぞレオ!」
「この拳受けてみよ!」
「喰らえ!」
それぞれ左右、そして上から一斉に彼等に襲い掛かる。一気に青いリアを倒そうとする。
「この拳ならば!」
「どうだ!」
「来たか」
アイオリアはその場から動かない。一歩も動かずそのうえで迫る拳を見ていた。
九人の拳が殺到する。すると。
拳は全てアイオリアの身体をすり抜けた。透明になったかの如きであった。
「何っ、拳が!?」
「我等の拳が全て」
彼等はそれを見て我が目を疑った。何とそれを全てかわしたのである。
九人の攻撃を全てかわされた。そのアイオリアは平然としていた。そして言うのだった。
「我等の攻撃を全てかわしたというのか」
「まさか」
「そうだ。まさかだ」
アイオリアはここでまた彼等に告げた。
「黄金聖闘士が光の動きを持っているのは知っているな」
「くっ、それでか」
「その動きで全てかわしてみせたというのだな」
「貴様等の攻撃は確かに凄いものがある」
アイオリア
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