IFエンド 「アリサ・バニングス」
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ど何も今このタイミングで言う必要はないでしょ。何やってるのよあたしは……恥ずかし過ぎてショウの顔が見れない。
というか、今すぐこの場を立ち去りたくなってきたわ。
なんて思った直後、不意にあたしはショウに両手を顔に添えられる。強引に視線を合わせられたかと思うと、次の瞬間にはショウの顔がすぐ近くにあった。唇に何か触れているけど、何度も味わったことのある感触からして……あたしはキスされたらしい。
「…………ななな何やってんのよ!?」
「あ、いや……悪い。……今のお前が可愛かったからつい」
「なっ――!?」
あれこれ言いたい気分なのに何も言葉にできない。こんなにも恥ずかしくて、嬉しい気持ちで溢れているのに気持ちを出せないというのは何てもどかしくて苦しいのだろう。というか、こいつはあたしのことを感情を高ぶらせて殺す気なのかしら。
「だ、だからって…………も、もう少し……場所くらい考えなさいよね」
「そ……そうだな。今後気を付ける」
「……今のは突然でよく分からなかったからもう一度しなさい」
「え……」
「どうせ一度したんだから……変わらないでしょ」
あたしはショウに近づくと彼の肩を両手を置く。そのまま背伸びをすると、静かに自分の唇を重ねる。人前でするのはどうかと思ったりする自分も居るけど、いつかは人前でする日が来る。それの予行練習だとでも思えば問題ない。
ううん、それ以上に今はこの気持ちを止めることはできない。だってあたしは、こいつのことがこんなにも好きなんだから。
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