IFエンド 「アリサ・バニングス」
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の親友だし、そんなことするはずない。そもそも、あたしはいつの間にこんなにも独占欲が強くなったのかしら。
「さて……無事に会えたんだし、そろそろ行きましょうか」
「ああ。……そういや今日はお前がプランは考えるって話だった気がするが、現状どういう予定を立ててるんだ?」
「現状で言うならこれといって立ててないわよ」
あっさりとした口調で正直に答えると、ショウの表情に呆れが現れる。
話は逸れてしまうけど、昔からこいつって呆れとか嫌悪みたいな感情は素直に顔に出るわよね。まあはやてとかシュテルみたいな連中に絡まれてたからだってのは分かってるけど……ただ今でも仲良くしてるんでしょうね。
別に遊ぶなとか言うつもりはないけど、昔みたいに距離感を考えてなかったら…………こんなことを考えるのはあとでもいいわね。
「あのね、あんたがどれくらいこっちに居れるのか分からないのに明確なプランなんて作れるわけないでしょ」
「まあ、それもそうだな」
「それで今日はいつまで居れるわけ?」
「いつまででも構わないぞ。有給も溜まり気味だったから数日分の休みは取って帰ってきたから」
それはつまり……一夜を共に過ごしても問題ないってことよね。って、これじゃあまるであたしがこいつとしたいって思ってるみたいじゃない。したいかしたくないかと言われたら……だけど。
というか、ゆっくりできるように休みを取ったのならこいつだって今日じゃなくても休みの内にしたいと思ってるはず。そうよ、そうに決まってるわ……もしこの考えが間違ってるなら若いのに枯れつつあるのか、あたしに女としての魅力がないか。はたまた……どこぞの女狐共に誑かされたか。
「おいアリサ、顔が怖くなっていってるんだが?」
「うるさいわね、今日のプランも考えてるだけよ」
まったく、こいつは人の気も知らないで。いつも一緒に居るわけでもなければ、すぐに会える距離に居るわけでもないのよ。これに加えて、こいつの近くには可愛かったり綺麗な幼馴染達が居るわけで。あたしだって不安になったりもするんだから……言葉にはしないけど。
「……そうね、ついこの間出来たばかりの大型デパートがあるからまずはそこを見て回りましょ。そのあとはそのときの流れで決めていくわ」
「何ていうか……今日はずいぶんとアバウトだな」
「たまにはのんびりとするのもいいでしょ」
あんたと一緒なら行く場所なんてどこでもいいのよ、と口に出しそうになってしまったのはここだけの秘密だ。
フェイトやすずかみたいに大人しい感じの子が似たようなことを口にしたのなら男としても胸を打つものがある気がする。あたしが言うとなると……何というかタイプじゃないって感じよね。というか、そもそも恥ずかしくてまともに言える気がしない。
そんなことを
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