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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―ティアドロップ―
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原はどこにも慌てた様子はなく、三枚のリバースカードとともに不気味な沈黙を続けている。

「……バトル! 《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》で、藤原にダイレクトアタック! エボリューション・リザルト・アーティレリー!」

 しかしこのまたとないチャンスに対して、みすみすと見過ごすわけにはいかなかった。亮はしばしの沈黙と思案の後、《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》に攻撃を命じてみせると、予想に反して六発の光弾が藤原に炸裂する。

「ぐああぁっ!」

「……これは!?」

「亮!?」

 藤原に直撃する《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》の攻撃――とともに、亮のデッキに突如として異変が起きていく。デュエルディスクに闇の浸食が起きていき、デッキに墓地からモンスターカードが消えていく。

「亮ならこの状況をどうにでも出来るだと? ああ知っているとも! カイザーの腕前は、俺達がよく知っている!」

藤原LP3600→600

 そして《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》の攻撃による爆炎が消えていき、中から残るライフポイントが僅か600ポイントとなった藤原が姿を現した。藤原のデュエルディスクにも同様の現象が起きており、三枚のリバースカードが全て開示されていた。

「俺は伏せていた、《ダメージ・ダイエット》と《ヘル・テンペスト》を発動していた!」

 《ダメージ・ダイエット》は戦闘ダメージを半分にする罠カードであり、その効果によって《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》からの6000ポイントの戦闘ダメージを半減、ライフポイントをギリギリのところで踏みとどまらせた。

 さらに藤原と亮のデッキに起きた異変は、《ヘル・テンペスト》によるカード効果。3000ポイント以上の戦闘ダメージを受けた時、お互いのデッキと墓地のモンスターを全て除外するという、発動条件の重さに比例した禁止級の効果を秘めたカード。これによって藤原と亮のデッキと、お互いの墓地のモンスターは死滅する。

 《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》の攻撃を読んだ《ヘル・テンペスト》の発動は、藤原にも大きくマイナスなようにも思えるが、藤原は《強欲で貪欲な壷》によって、自らのデッキを既に除外している。恐らくは除外ゾーンも活かしたギミックを搭載しており、二人は藤原のフィールドに顕現していたモンスターを見た。

「さらに《ヘル・テンペスト》の効果が適応される直前、俺は伏せていた《リミット・リバース》により、《No.53 偽骸神 Heart−eartH》を蘇生させていた!」

 先のターンに《No.61 ヴォルカザウルス》とともにエクシーズ召喚され、《No.93 希望皇ホープ・カイザー》のエクシーズ素材となっていたナンバーズ。ホープ・カイザーの効
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