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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―ティアドロップ―
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い合った、ライバルである――二人。

「スパーリングは充分だ。三年越しのデュエルといくか」

「吹雪……亮……」

 アカデミアのデュエル場に続く、万丈目が守るメイン通路とは違う、使われることの少ない対戦者用の通路。そこで待ち構えていたのは、丸藤亮と天上院吹雪――アカデミアのカイザーとキングだった。

「そうか……クク。ここに向かった連中が、跡形もなく消えていると思えば……」

「まあ、キミと戦う前の肩慣らしにはなったかな?」

 吹雪の軽口に小さく笑いながら、藤原は暗がりから二人に姿を現した。その姿はアカデミアから消えた時からまるで変わらなかったが、雰囲気は大きく変わっていた。快活とした優男だった彼は見る影もなく、漆黒のオーラを――ダークネスを背負っていた。

「お節介焼きだった吹雪はともかく……亮までいるとはな」

「吹雪のお節介焼きが感染したか……いや。やるか」

「ああ。二人がかりで来い」

「それじゃあ、遠慮なく」

 もはや語る言葉など不要だった。少ない言葉だけを聞けば、まるで世界の行く末をかけたデュエルとは思えないほどだったが、三人の雰囲気が言葉の代わりに語っていた。

 隙を見せた人物から消し飛ぶ、そんな確信を抱かせる雰囲気を。

『デュエル!』

藤原LP8000
吹雪&亮LP8000

 藤原の二人がかりで来い、という発言から、変則タッグフォースルールによるデュエルとなる。フィールド、墓地、ライフポイントを全て共有し、藤原は二人分のライフポイントからスタートとなる。

「俺の先攻」

 そしてデュエルディスクが選んだ先攻は藤原。五枚のカードを手札に加えると、最初からすべきことは決まっていたかのように、すぐさま行動を開始していた。

「モンスターをセット。さらにカードを二枚伏せ、ターンエンド」

「じゃあ亮、お先に。僕のターン、ドロー!」

「ああ」

 セットモンスターとリバースカードを二枚伏せてターンを終了する、という守勢に向いた初手。シンプル故に強い、相手に自らのデッキを悟られないその布陣に、吹雪は思索を巡らせながらカードを引く。

 藤原のアカデミアの頃のデッキは、光属性の戦士族ビートダウン。とはいえ今の藤原のデッキは、かつてと同じデッキではないだろう。

「僕は《竜の霊廟》と《レッドアイズ・インサイト》を発動!」

 ならばやはり、ダークネスの軍勢が使う『ナンバーズ』を主軸としたデッキか。そう当たりをつけた吹雪は、まず通常魔法《竜の霊廟》によって二体のドラゴン族を墓地に送り、《レッドアイズ・インサイト》によってさらにレッドアイズモンスターを墓地に送り、さらにレッドアイズのサポートカードも手札に加える。

「そして《思い出のブランコ
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