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フロンティアを駆け抜けて
たとえ毒だとしても
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「でも、そんなところも君の美徳だ。今度からは間違ってもあの人たちの言うことを聞いちゃダメだよ?自分で会いに行こうともしちゃダメ。会ったときも、出来るだけ警戒すること」
「……うん、約束する」
「いい子だ」

 アルカへの思いはあるが、迂闊な接触は逆効果だと今教えられたばかりでは頷くほかなかった。うんうんと頷くジャック。すると、ジェムを守った鋼のポケモンが低い金属音を響かせた。

「はいはい、そろそろ戻らないと緑眼の子が怒ってしまうね」
「緑眼の子……?それに、そのポケモンは?」

 聞き慣れない単語に、図鑑でも見たことのないポケモン。ジェムが疑問符を浮かべると、ジャックは説明してくれた。

「ああ、このバトルフロンティアの支配者のことだよ。今僕はここのブレーンの一人をやってるからね。この子は僕が使うポケモンの一体」
「え!?」

 初耳だった。ここにいるのは、てっきり自分をフロンティアに送ったついでに滞在しているものとばかり思っていたのだ。ジャックは鋼のポケモンを指さす。そして告げた。

「名前はレジスチル。伝説のポケモンで――20年前、君の父親がやっとの思いで倒したポケモンさ」
「お父様が……!」
「だから、期待してるよ。彼の生み出した宝石は、この伝説にどう挑むのかってね」

 ジャックの体が、淡い青色に包まれてふわりと浮き上がる。何らかのエスパーポケモンの力を使っているのだろう。

「僕は『バトルピラミッド』の天辺にいる。待っているよ――」

 そう言い残し、ジャックは『テレポート』で消えた。恐らくはバトルピラミッドに戻ったのだろう。ジェムの行き先も決まった。

「まずはダイバに連絡して……それから、バトルピラミッド!」
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