定食屋とかで隣の席の人とかが食ってるの見てると、無性に食いたくなる。あんな感じ
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
の餅のようにムニュ〜っと伸びそうな位ユルユルだ。
「うわぁ、美味しいですねぇコレ?」
「そうかぁ?普通だろ。野菜とかカレールーとか、その辺で買える物ばっかだぞ?」
「作る人の腕が良いんですよ、きっと。」
そう言われたら悪い気はしない。
「でも不思議ですよね、何で一晩経ったカレーの方が美味しいんでしょう。」
「確か……火が通った事によって、具材表面の細胞壁が破壊されて、そこからルーに具材の旨味が染み出すから……とかなんとか。」
確かそんな話をしているTV番組を見た記憶がある。と、そこへまた誰かが入って来る。
「チーッス提督。お、赤城さんまでいるじゃ〜ん。」
航空巡洋艦、鈴谷だ。そのフランクな喋りとJKっぽい見た目から、ソッチ方面の人気も高い艦娘だ。確か今日は赤城と同じ艦隊で出撃したメンバーだったハズだ。
「飲みに来たんだけど……二人して何食べてんの?」
「「昨日のカレー。」」
二人の言葉が絶妙にハモる。
「鈴谷も飲むつもりだったけど……二人の食べっぷり見てたらお腹空いちゃった。鈴谷もカレー!大盛りね?」
そこからはもう芋づる式だった。鈴谷に続けと言わんばかりに一緒に出撃したメンバーが次々と来店。結局、出撃メンバー全員が来店し、全員が食べていたカレーを注文。
たちまち作り置きのカレーは無くなった。その翌日には昨日のカレーの噂は広まり、毎週金曜の店の開店時刻には行列まで出来るようになっちまった。ったく、ウチはカレー屋じゃねえっつの。
まぁ、「毎週金曜は昨日のカレーの日にします」なんて張り紙した俺も悪いんだが。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ