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提督はBarにいる。
やっぱりながもんだった。
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れは……!!」


 俺が取り出した1つの瓶。それは、

「カ、カシスリキュール!?」

 そう。居酒屋等でアルコールに弱い人や女子が頼みやすいお酒のツートップ、炭酸割り、ウーロン割り、オレンジ割りの万能選手、カシスリキュールだ。

「長門は飲んだ事あるか?」

「いや、陸奥はよくカシスオレンジを飲んだりしているが、私はあまり、その……軟弱に見えるイメージの物は。」

「だろうな、そんなこったろうと思ったぜ。なら、指に付けて舐めてみな。」

 俺はショットグラスに少しだけカシスを注ぎ、長門に舐めさせた。

「こ、これは!!ジャムのように甘いぞ!!」

「だろ?これをワインに……8:2位でいいか。飲んでみな。」

 そう言って長門の飲みかけのグラスにカシスを足して、再び手渡した。

「ぜ、全然苦くない!!コレなら飲めるぞ?」

 そう、カシスの甘味がワインの渋味と酸味を打ち消してくれるのだ。しかも、色も酷似しているから、カクテルとは気付かれにくい。

「じゃあ、このワインボトルにはカシスを足して、お前のキープボトルにしておいてやるよ。」

「あ、ありがとう提督よ!!これでビッグ7の体面は保たれるっ?」

 長門は涙を流して喜んでいる。そんなに嬉しいか、このスットコ戦艦め。



 気分良く帰って行った長門を見送った後、

「青葉ァ!!」

 と俺は叫ぶ?途端に、窓の外でヒッ、という小さな悲鳴が上がる。

「さぁ、こっちに来い。少しお話しようじゃないか……!!」

 この後、滅茶苦茶説得(物理)した。艦娘達のメンタル面の維持も提督の大事な仕事だからね、仕方無いね。

 まぁ、偉そうな事は言ってたけど、俺は意地張ってまで呑みたくない物を呑むよりも、美味しく楽しく、呑む方が良いと思うけどね。
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